中学2年生の体験学習は白樺湖畔で行います。
自然が相手ですから、天候を含めて何が起こるか分かりません。行った日、時間帯によって全く異なる経験ができます。 　
野生動物を観察したいのであれば、動物の気持ちになって遠くから静かに観察することがあります。足跡や糞を発見することで、動物がここを通過したと思われる時間や、食生活などさまざまなことが分かります。教科書では学ぶことのできない貴重な体験をたくさん味わうことができます。

 

九州修学旅行では、大きな三つの柱を設定し、本校の教育理念である「心豊かなリーダーの育成」の実践の一環として実りある成果を上げてきました。第一の柱は「異文化体験学習」です。
立命館アジア太平洋大学（ＡＰＵ）の学生との交流を通じて、相互理解を深めることが目的です。
第二の柱は「長崎平和学習」です。原爆資料館の見学を通し、平和講話に耳を傾けることで、当時長崎に何が起こったのかを正しく認識することができます。唯一の被爆国である日本の果たすべき役割とは何か、そしてそこに自分たちはどう関わっていけるのかについて、考えを深めます。
第三の柱は「歴史学習」です。吉野ヶ里遺跡や熊本城などの名所旧跡は、日本における上代～近代という時代を全て網羅しています。各時代の人々が生きた痕跡を目の当たりにし、当時に思いを馳せることで、今現在、自分が生きている時代はどういった歴史の上に成立しているのかを学びます。

 

 

「修学」という名の通り、旅行の過程で様々な体験を通じて生徒が将来に向けて大きく成長する貴重な機会と捉え、入念な準備のもとに実施してきました。
人類の歴史をはるかに遡る太古から続く、雄大なカナディアン・ロッキーの山脈や氷河は圧倒的な迫力と神秘的な美しさを持って私たちの目に焼き付いていきます。それと同時に地球規模で起きている自然環境の変化に気付かずにはいられません。それはまるで文明と自然との関係について、私たちに問い掛けてくるような感がします。
またバンクーバーでは現地の高校を訪問して交流会を行います。英語習得の意欲向上に繫がるとともに同世代との対話を通して、グローバル感覚を養うことの重要性を示唆してくれます。食事のマナー、市内班別自主研修、宿泊先における行動等４泊６日の級友との寝食をともにした生活や研修は他者との相互理解や意思疎通の在り方を学んでいくことは、生徒一人一人にとって生涯の良き思い出、財産となり、その後の自己の人間形成に大きく寄与するものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【クロウフット氷河の写真】 　
カナディアン・ロッキーの玄関口であるバンフ国立公園までカルガリーからバスで約３時間程で着きます。その中心の町、バンフは世界中から観光客が訪れ、賑わっています。美しい町並みと周囲の山々とのコントラストはまるで絵画を見ているようです。またロッキーの宝石と称されるレイク・ルイーズの美しさには目が奪われ、時が経つのを忘れてしまいます。そして圧巻はアサバスカ氷河です。大きな雪上車に乗車し、氷河付近で降車して青白い氷河を目の当たりにすると、その姿は地球の悠久の歴史を肌で感じられると同時に、自然とどう向き合うかということに対して、私たちに様々な示唆を与えてくれます。