中学受験わかばナビTOP 中学校説明会レポート > 【海城中学校説明会レポート】 私立中学校 説明会レポート  

 【海城中学校説明会レポート】 私立中学校 説明会レポート 


 海城中学校 説明会レポート  

 

海城中学校 塾対象説明会レポート

 

日時: 2011年6月30日

 

■海城中学校は、新宿区大久保にある男子の中高一貫校で、平成23年度より、高校募集がなくなり、完全中高一貫校となりました。今年で創立120周年を迎えます。  完全中高一貫校となりましたので、高校から入学する生徒を待たずに先取り学習ができるようになりました。

国語では、古典を早期に導入し、英語では、6年間を2年(中学英語)・2年(高校基礎英語)・2年(大学受験英語)の3つの段階に分けて指導することができるようになりました。また、社会では、中3の歴史の授業で、今までは日本史に、異文化理解や世界史なども含めて指導できるようになりました。

 

■海城の教育の特長として、「プロジェクトアドベンチャー」、「ドラマエデュケーション」などがあります。

 「プロジェクトアドベンチャー」
中1の春と中2の秋に実施されます。 心の壁を互いに下げて相互の信頼に基づく安心安全ベースのクラス・学年・学校を作ります。

「ドラマエデュケーション」
「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験事業」の一環として、中2で、演劇の手法を利用したコミュニケーション能力向上のための授業を実施しています。

 

 

■平成23年度中学入試結果
◇出願者数
一般入試@  555名(H22年度 一般476名、帰国18名)
一般入試A 1203名(H22年度 一般995名、帰国16名)
帰国生入試 A59名、B48名

 

◇受験者数
一般入試@  524名(H22年度 一般450名、帰国18名)
一般入試A  847名(H22年度 一般703名、帰国11名)
帰国生入試 A58名、B48名

 

◇合格者数
一般入試@  167名(H22年度 一般149名、帰国4名)
一般入試A  305名(H22年度 一般291名、帰国2名)
帰国生入試 A24名、B19名

 

◇受験者平均点 
(一般入試 国語120点、算数120点、社会80点、理科80点)
一般入試@ 国語67.0点、算数61.5点、社会43.9点、理科40.7点
一般入試A 国語67.2点、算数64.9点、社会42.2点、理科38.2点

(帰国生入試 国語120点、算数120点、社会80点、理科80点、総合120点、面接A40点、面接B24点)
帰国生入試 国語67.7点、算数57.9点、社会37.8点、理科33.6点、総合58.1点、面接A28.4点、面接B16.8点

 

◇合格者平均点 (国語120点、算数120点、社会80点、理科80点)
一般入試@ 国語77.3点、算数74.6点、社会51.0点、理科47.3点
一般入試A 国語77.1点、算数83.4点、社会49.8点、理科47.4点

 

◇合格最低点 (一般入試400点満点)
一般入試@ 231点(H22年度 234点、H21年度 251点)
一般入試A 228点(H22年度 249点、H21年度 245点)

(帰国生入試Aコース440点満点、Bコース264点満点)
帰国生入試 Aコース 242点、Bコース140点

 

 

■平成24年度中学入試について
◇試験日・募者人員・受験科目
一般入試@ 2/1 145名募集 国語・算数・社会・理科
一般入試A 2/3 145名募集 国語・算数・社会・理科
帰国生入試 1/7  30名募集  
Aコース 国語・算数・社会・理科、面接  
Bコース 算数・総合、面接

◇補欠(繰り上げ)合格について
必要に応じて繰り上げ合格を出す。

 

 

■平成23年度大学入試結果(合格者数)
◇国公立大 153名(H22年度212名)  
東京大34名、京都大3名、一橋大18名、東工大14名、東京医科歯科大1名、東京外大4名、東京農工大4名、東京学芸大1名、電通大1名、首都大学東京6名、横浜国大8名、千葉大8名、筑波大6名、北海道大7名、東北大6名 他

◇私立大
早稲田大200名、慶應義塾大137名、上智大44名、東京理科大88名 明治大103名、青山学院大8名、立教大32名、中央大72名、法政大15名、学習院大7名 等

 

情報協力: エクセレントゼミナール (柏駅から徒歩4分)

 

 

 

 

海城中学校説明会レポート

日時:H22年10月14日(木)10:00〜  晴れ

参加者数:約1,000人

配布物:学校案内、生徒募集要項、海城の教育

内容
■10:00〜10:15
『挨拶』   校長 水谷弘先生
・本校は明治24年に海軍予備校として創立された。
・世界が統率力のあるリーダーを求めている。リーダーの資質とは、情熱があること、コミュニケーション力に長けていること、決断力があること、イニシアチブをとることができること、そして特に日本に必要なのは多文化共生力である。
・海城での6年間は子ども達にとって思春期の真っただ中であり、心身の変化が大きい。人生で最も成長する6年間を預かるということは怖さもあるが、付き合えてよかったと思うこともある。
・体験学習のプログラムを取り入れ、共生する力を育てていく。
・帰国生を30名受け入れることとし、さらに発展させていきたいと思っている。
・来年度から高校入試を停止した。
・世界に羽ばたくリーダー、国際社会を担う人材の育成を目指している。

■10:15〜10:30
『生徒をどのように育てていきたいか』   ホンマ先生
・本校は『新しい紳士』を育てたいと思っている。新しい紳士について生徒に聞かれた場合は『イケてる男』と伝えている。他者から見て魅力的でイケてる人間を世に出したい。そのため、教師は不変的な魅力はこれ、今の時代にマッチしているのはこれ、と言葉にしてあげることが大事だと考えている。
・高校2年から文科系と理科系に分かれるため、高校1年はコースを決める時期である。教師は決めるための材料や場を提供して選ぶ手伝いをしている。
・ある企業の人事部の方に講演してもらった時、企業側と学生側のミスマッチが大きくなっていると言われた。例えば就職試験で集団面接をした場合、企業側は他者への気配りや配慮を見ているのに対し、学生は単なる自己主張や勝ったとか負けたということに重きを置くという。良いところ探しができる人、日常的に自分や自分以外の人の良いところを口に出して言えることが、このような面接にも活きてくる。
・本校では、良いところを言葉で伝えあう場、承認し合える場を定期的に設けている。言われることにより、自信の拠り所にもなり、他者を理解することで自分自身も理解できるようになる。これは社会のニーズに合っているとも言える。
・本校が大事にしたい生徒とは、他者に対しても自分に対しても承認の言葉が伝えられる子どもである。そのような子どもを育てようと思っている。

 

■10:30〜10:55
『学習面について』   林先生
・中高は基礎学力を養成する段階である。教科書の内容を理解すれば十分という時代ではない。今の世の中は学歴だけでは勝負できないため、真の学力が問われている。
・高校募集を停止したため、中高一貫教育が実現する。これにより、中高カリキュラムの整合性が増す。先取り教育をするのではなく、理解を十分にして進めていく。
・中学1年から高校3年まで成績別によるクラス編成は一切ない。
・高校受験がないため、中学1年から高校1年までは幅広くゆったりと勉強する。芸術では、本物に触れさせ、造詣の深い教員が教えている。また、理科は実験を重視している。社会では中学1年から中学3年まで毎学期レポートを書いてもらう。自分が興味を持ったテーマで、文献を調べるだけでなく取材調査をしてレポートを作成する。自分独自の情報を外に発信できる人材の育成を目指している。このような見聞を広げていくことは大学でするのではなく、中高でもできることである。次のステージを考えながら教育している。
・高校2年から文科コースと理科コースに分かれ、どちらかを自由に選択する。コースのクラス数は決まっておらず、年によって子どもの希望が変化するのでクラス数も変わる。成績によって決めるわけではない。
・高校3年になっても週34時間の必修授業がある学校は珍しい。他の学校は17〜21時間程度。授業料をもらっているので、授業の部分には責任を持ち、進路に関しては生徒の背中を押している。
・日頃の授業を大切にしてほしいと考えているため、1日8時間は睡眠するよう促している。宿題は毎日出し、中1や中2には1時間から1時間半の勉強をコンスタントにするよう指導している。子ども達の学力を丁寧に育てている。
・特定の大学入試に対応した授業はないが、放課後に1講座80分の講習を行っている。また、夏休みには1回300円の講座を60弱開き、1人当たり4.26講座受講している。
・入試の結果は高い数値をあげているが、先取り教育をするのではなく、全体の生徒の力を押し上げている結果である。
・最近は、医学部を希望する生徒が理科コースの4分の1〜5分の1程度と増えてきている。
・子どもの将来を考え授業を進めている。今まで日本の教育になかったカリキュラムも作っていく。

 

■10:55〜11:10
『部活動について』 
●運動部:ホンマ先生
・進学校だが、施設と指導者が充実している。
・このロケーションにしては破格に広い土のグランドがある。
・体育館はオフィシャルな試合ができる広さ。バスケ部、バレー部、バトミントン部が使用している。
・柔剣道場は冷暖房完備で、弓道部も学内で練習することができる。
・中学から始めることが前提なので、うまい子どもを優遇する部活はない。一生懸命な子どもを大事にするため、経験がなくても二の足を踏む必要はない。

●文化部:オザワ先生
・理科の部活が充実しており、それぞれの分野で分かれている。
・多くの運動部が中高一緒に活動する機会はないが、文化部は中高一緒に活動する。先輩から後輩に楽しみが伝わるということが文化部のよい所である。
・高校になると文化部は更に増える。また、自分のやりたいことが既存のクラブにヒットしない場合は、条件はあるが、同好会という形でやることもできる。

 

■11:10〜11:20
『入試に関して』   オノギ先生
・国語、算数、社会、理科の順番に試験を行う。
・一般入試は例年と変わらない。ただ、募集が5人ずつ増えて、1回目145人、2回目145人とした。
・入試問題について
国語:長文読解が2問出題される。物語や随筆からはクラスメイトの気持ちを汲み取れるかをみたいので、等身大の人物が出てくるものが多い。気持ちを読み取ってほしい。論説や説明文からは、内容を本文に即して説明させる問題で、記述式の問いがあるが、単純な抜き出しではない。

算数:本校では数学的思考力を育てることを大切にしている。解答は結果のみ書くもので、途中式や考え方は問わないため、計算ミスをしないように。また、何々算で解けるという単純なものでなく、すぐにはわからないようにしてある。粘り強く解いてほしい。

社会:とりわけ特徴的と言える。歴史、地理、公民の3分野を融合した問題で、150字から200字の論述問題がある。きちんと読めばわかる問題。また、設問も長いものがあるのでよく読むこと。過去問題を研究してほしい。

理科:物理、化学、生物、地学の4分野から満遍なく均等に出題する。習った知識を組み合わせて解く問題で、考えればわかる。なぜそのようになるかを頭で考えるだけでなく、他の人が読んでもわかるように書き出す練習をした方がよい。理由を問う問題が結構ある。

・2月1日(1回目)も3日(2回目)も出題傾向は同じであるため、勉強方法は同じ。過去問題は1回目と2回目の両方をやった方がよい。
・対策は市販の問題集でもよいが、実際のものを見たい場合は事務室にて1部500円で販売している。
・過去3年の合格最低点は、だいたい6割程度の点数である。

 

■お知らせ
前方にいる広報委員が個別に質問を受け付ける。
考査中のため、3号館以外の校舎への立ち入りは禁止。

 

☆備考
スリッパは必要ありません。 比較的軽装な方が多かったです。
説明会会場の体育館に入る前に資料が渡されます。 説明会に参加するためには事前に電話での予約が必要ですが、特に確認されることはありませんでした。 帰国生の願書が必要な場合は別途配布するとのことでした。

 

☆所感
事務室で学校発行の過去問題(500円)を販売しているということで、説明会終了後は長蛇の列になっていました。
個別質問は会場前方で広報委員の先生が受け付け、多くの保護者が並んでいました。
3号館(スタディホール)にて5分程度の学校紹介DVDが繰り返し流れていました。また、生徒の論文集やレポートも置いてあるので、熱心に読んでいる方が目立ちました。
女性用のトイレはかなり並ぶので、余裕を持って行かれた方がよいと思います。
どの先生もゆっくり話すので、説明は聞きやすかったです。
資料の中に考査に関するQ&Aが掲載されているためか、試験に関する詳しい説明はありませんでした。
考査中のため、校舎への立ち入りは禁止で、生徒の様子を見ることはできませんでした。
前方が空いているにもかかわらず、後から来た保護者は後方のひな壇に座っていました。少し聞こえ辛い場所もあるということで、何度か前方に移動するよう指示がありましたが、前方はかなり空いたままでした。遅れてきた人のために、説明会が始まってからも椅子を出す音が耳障りだったので、もっと積極的に前方の席に移動させてもよいのではないかと思いました。

 

 

 

 

中学受験わかばナビTOP 中学校説明会レポート > 【海城中学校説明会レポート】 私立中学校 説明会レポート