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中学受験での注意

 
 

 ・親がすべきこと

 ・学習について

 ・説明会チェックポイント

 ・受験するにあたっての注意



親がすべきこと

中学受験をするにあたり、保護者がすべきことはどのようなことでしょうか。

・ 情報収集
・ 説明会参加
・ 塾選択
・ 志望校選択
・ 費用捻出
・ 子どものモチベーション操作
・ 学力や苦手科目の把握
・ 入試直前のスケジュール調整
・ 願書記入
・ 家族の体調管理

など、あげればきりがありません。
ウェートの大きなものとしては、情報収集と、費用捻出、学力の把握ではないでしょうか。
お子さまにあった学校選びというのは、お子さまの一生にかかわる大きな問題です。ネームバリューだけで決めたり、見栄・体裁だけで志望校を決め、必死に取り組むのは親本位で愚かなことと言えます。逆にお子さま任せで志望校を決めるのもよくないことです。11,12歳の子どもが多角的に学校のことを捉えて判断することは難しいことです。
親子で話し合うことはとても良いことだと思いますが、志望校をお子さま任せにすることはお勧めしません。

費用捻出についてですが、中学受験するまでにどのくらい費用がかかるかは、塾にもよりますし、通塾回数などによって大きく変わってきます。 塾の月謝も、6000円の塾から70000円以上必要な塾もあり、 家庭が求める指導方法によって月謝にも幅があります。その他、特別講習や模擬試験等様々な費用がかかります。
費用捻出に関しては、中学受験費用だけではなく、入学後の6年間についても考えておかなければなりません。 ご夫婦でよく話し合っておくべきです。 特に近年の不景気による経済状況の悪化で、中学受験の途中断念、私立中高の途中退学が増えています。
お子さまに可哀想な思いをさせないように、ご夫婦で十分に話し合っておく必要があります。

 

学習について

中学受験のための学習を始める時期については家庭によって考えが様々です。
難関中学校受験でも、小学5年から始めても十分に間に合うと言う人もいますし、小学4年からの学習体制が必要という人もいます。最近では小学3年生からの学習が必要と言われるようにもなっていますが、総じて小学校4年生であれば十分だと言えるのではないでしょうか。
大事なのは、それまでの学年で、しっかりと基礎学習できているのかということです。低学年時の学習が、中学受験学習のスタート時に影響を及ぼすようです。
お子さまの理解度に大きく左右されることですので、いつからじゃないといけない、と言うことは一概にできないというのが結論です。 ただし、保護者の方の準備となると話は別です。 小学校4年生までに、中学校受験をすることを決めている家庭が増えています。
小学校4年から情報収集すれば十分に間に合うのですが、お勧めしたいのは、低学年のうちから保護者の方が情報収集を始めておくことです。 本格的な情報収集を行わなくても結構です。ただ、4,5年後に中学受験準備を始めることを頭に入れて、近所の塾の評判や実績や特徴、お兄さんお姉さんが中学受験したときの話、そして通っている私立中学校の話・・・、意識していれば、中学受験情報は幅広く届いてくるものです。意識していないと情報を得るチャンスを逃してしまいます。 そして、近所の方からの話や、インターネットで情報収集を、低学年のうちから行っておき、興味がある中学校があったら、時間を見つけて公開行事や説明会などに気軽に行ってみると良いでしょう。
小5,6年の時にももちろん足を運ばれるとは思いますが、低学年時に見に行った時と雰囲気ががらりと変わっている中学校があるかもしれませんし、教育プログラムが変わっている学校があるかもしれません。長い期間の間、中学校を注視していることで、発見できる変化がありますし、幅広い選択肢の中から的確に、お子さまにあった志望校選びが可能になります。保護者の方の情報収集は早めにスタートさせておいた方が良いと言えます。

 

説明会チェックポイント

比較検討するうえで、できるだけ多くの学校の説明会参加をおすすめします。
表面的な情報収集では感じなかったその学校の特徴が、説明会に参加することで見えてくることが多々あるからです。直接目にする校舎や先生方の雰囲気などによって印象が大きく変わります。可能でしたらお子さまも連れていくと良いでしょう。親の視点とは違った子供ならではの視点で捉えることができますし、“この学校に入りたい”という明確な目的意識をもつことができ、それが受験学習時には大きなモチベーションにつながるからです。1年間で説明会に参加できる校数は限られてしまいますので、保護者の方の説明会参加はお子さまが低学年のうちから行い、幅広い学校を実際に見る活動を行っていただくことをおすすめします。

行く前に学校のHPを見て、その学校の特徴は何なのか、また、注意して聞かなければならないことはどのようなことなのかを下調べしてから参加すると学校を理解する上でとても効果的です。
ただし、HPを見ただけでその学校の印象を植え付けてしまうのは大変危険です。HPはあくまでもHPであり、そこからその学校の校風や雰囲気を感じ取るのは難しいことですし行ってはいけないことです。内情をお話すれば、HPを制作している制作会社によって好みがあり、作り方が違うので、まれに学校の校風と全く違ったHPが出来上がってしまうこともあります。そのHPでOKを出すのはその学校なのですが、学校の雰囲気が伝わっているかは微妙です。

次に実際に足を運ぶわけですが、もし説明会が平日に行われるようでしたら、すれ違う生徒の様子をよく観察しておきましょう。身だしなみはその学校の道徳や生活教育を表す材料となりますし、挨拶が出来ているのかなども大きな判断基準となります。
また構内に足を運んだら、整理整頓されているかや清潔に保たれているかも観察ポイントです。女子校は比較的綺麗に清掃が行き届いている学校が多いです。その学校の教育の一端が表れる場面です。

説明会で入手したパンフレットや説明会資料は大事にとっておきましょう。
最近の私立校は宣伝広告力に長けた学校も増えてきていますので、パンフレット、リーフレットなどには、その学校の特徴が分かりやすく書かれています。後々必ず必要となりますので受験が終わるまでは大事に保管しておきましょう。

実際に説明会が始まりましたら、どの部分に力を入れて説明しているかを感じ取るようにしましょう。人間教育を重点的にお話されるのか、学習カリキュラムを中心にお話になるのか、その学校の教育方針が明確に表れます。どういう配分で説明会を行うのかを注視しましょう。

その他、授業公開やオープンキャンパス、学園祭などにも入ることができる学校が多くあります。
学校の雰囲気を感じるには、絶好の機会ですから、志願校のそのような機会は親子で必ず参加するようにしましょう。 塾のお友だち同士での参加は楽しさばかりに集中してしまいがちでおすすめしません。

親子で説明会や学園祭に参加されるときの注意は、参加の感想は必ず子どもから発言させましょう。親の方から感想や他校との比較結果などを先に述べてしまうと、お子さまの感想に影響を及ぼしてしまい、せっかくお子さまが肌で感じ取った感想が変わってしまう可能性が強いからです。
お子さまが感じ取った雰囲気や意見というのもが、志願校決定基準になることはありませんが、要素の一つとして大事にしてください。

学校説明会・見学会のチェックポイント はこちら

 

受験するにあたっての注意

・中学受験準備期間、そして入学後の費用面は十分か。費用面での厳しさから途中退学などがないように。

・ご夫婦間の意志の統一が図れているか。どちらかが中学受験に否定的であれば、もう一度中学受験を考え直した方が宜しいかと思います。小学校5、6年生の時は、勉強に追われることなくのびのびと育てたいとどちらかの親かがお考えなら、もう一度ご家族で話しあうべきです。

・ご両親はどのようなことをお子さまに望んでいるのか、そしてどのような教育を望んでいるのか、その部分を家族で、少なくともご夫婦間で共通認識させておきましょう。

・お子さまが目的意識をしっかりと持っているのか。漠然と親の言うがままに受験を行ない、志望校合格後も、目的も通学理由も分からずに学生生活を送ることがないように。

・親の見栄、体裁、ステータスなどばかりに気をとらわれて志願校を決定するのではなく、お子さまの性格や学力レベル、そして目指すものなど、お子さまのことを第一に考え、中学受験に臨むこと、また志望校選びを行うこと。

 

中学受験は、金銭面でも体力面でも、そして精神面でも相当の負担がかかり、家族一丸となって乗り切らなければなりません。家族が同じ方向性をもち、合格を目指すことが重要です。
受験を考えるにあたり、そのことがしっかりとなされているか、今一度家族で確認をして、家族の協力体制が整っているのであれば中学受験にチャレンジし、またそのことが合格を掴み取る一番の良策ではないかと思います。

 

◇参考記事
『12月から入試は本番モード 』 (DIAMOND online 2010.12.3 から)

 

 

 

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