日時:H22年11月27日(土)13:00〜 晴れ
参加者数:約800人
配布物:
入試説明会進行次第、スクールインフォメーション、データブック(学校案内資料編)、募集要項、コンセプトブック、アンケート、パスケース
内容
■13:00〜13:10 『挨拶』 校長 渡辺眞人先生
・本校は122年の伝統があり、女子教育のパイオニアである。今までの説明会で理念等は伝えてきたので、今日は入試の問題委員から話をさせる。
・国語は3つの異なった文章題が出題される。記述はほとんどなく、加点式、減点式で採点するので差は出ない。選択問題が多く、論理的な思考力があるかを見る。紛らわしく作っているので難しいと言われるため、選択する問題を多く解いて練習してほしい。
・算数は問題数が多い。過去問題をよく見ると出題されやすいものが見えてくるので、十分に目を通して練習することが大切である。難問や奇問はない。
・社会と理科は基本的なことが幅広く出題される。積み重ねができているかを見るので、社会は細かいところまで知識を整理しておくこと。理科の計算は定番の問題で、基本的なことができているかを見る。見たことのない問題もあるが、問題文を読めばわかるので、諦めないで解くこと。
・あと2か月だが、十分に準備をしてほしい。
■13:10〜13:30 『国語試験問題の傾向』
・大問が5問出題される。漢字の読み書き、語句小問、韻文読解、やわらかい文章の読解、かたい文章の読解の5問で、例年通りの構成と変更はない。
・漢字の読みと書きは3対5の割合で出題される。漢字は小学生学生別漢字配当表の中から出題する。とめやはねの別は見ないが、画数や字体が変わるような略字は誤答となるので、丁寧に一画一画書くこと。漢字自体は難しくないが、熟語は難しいかもしれないので、意味もしっかり勉強すること。また、語彙を増やし、使えるようにしておくことが大切で、豊富な言語体験を持ってほしい。
・語句小問はことばのきまり、ことわざ、四字熟語等が出題される。ことわざと四字熟語は出題が多いため対策しているようである。ことばのきまりは言葉の種類分けで、文法を勉強する際の力になるので、しっかりと対策をとってほしい。
・韻文の読解は詩、短歌、俳句で、毎年出題しているため特色となっている。詩は作者の気持ちや言いたいことは何かを読み取ってもらいたい。常識や一般論を聞いているのではなく、詩人独自の言語感覚からうまれた感動が何かを問う。自分の考えで選ぶと間違えてしまうので、正確に丁寧に読み取ること。
・やわらかい文章は小説や物語文等、かたい文章は評論、説明的文章が出題される。日常的な話題やわかりやすいテーマの文章を出題する。登場人物の気持ちの変化や作者の主張と一般論の違いに注意して読むこと。また、問いの前後だけを読んで答えると間違えるように作ってあるので、必ず全体を最後まできちんと読むこと。
・各大問の最後に出題される内容正誤の問題は正答率が低い傾向がある。焦らずに文脈に沿って読み取るようにしてほしい。
・22年度の合格者平均はA日程70.4点、B日程72.5点、C日程73.1点であるため、過去問が70点以上取れていると安心である。
■13:30〜13:52 『算数試験問題の傾向』
・合計18題を45分で解かないといけないため、すばやく解き進むことが大切である。問1の小問は1題2分以内で解く必要がある。
・出題の基本方針は、
1.数学的な思考を重視した問題
2.多様な考え方ができる問題
3.小学生段階で特に重要な考え方を問う問題
4.直観的思考でも解決できる問題
5.日常生活の経験が解決に役立つ問題
6.中学数学に発展できる問題である。
近年、5の日常生活の経験が解決に役立つ問題はあまり出題されていない。
・会場で定規を配り、使うかどうかは自分で判断するようにしている。
・傾向はほとんど変えないので、過去問で対策して受験に臨んでほしい。
・正確に公式を使いこなすことが大切である。
・小学生段階で特に重要な考え方を問う問題がたくさん出される。小問は計算、食塩水、年齢、平均、単位、割合、角度、面積が出題される。大問はグラフと速さ、定規測定、数の性質と規則性、仕事算、比と長さや面積、体積、旅人算等が満遍なく出題される。食塩水、定規測定、数の性質と規則性は正答率が低いので対策をしっかりとってほしい。
・18問中11問を正解すると6割になるので、基礎問題を確実に解くこと。
・対策としては過去問をたくさん解き、傾向を理解するためにじっくりと取り組んでほしい。慣れてきたら解くスピードをアップする工夫をして、一問一問ストップウォッチを使って練習するのもよい。本番を想定して確実に解く問題とそうでない問題を分け、解ける問題を確実に正解できるようにすること。普段から考えたり、確かめたりする習慣をつけ、解説に別解があれば読んで吸収してほしい。
■13:52〜14:09 『社会試験問題の傾向』
・出題範囲は日本地理、日本の歴史、日本の政治、経済、国際社会、時事問題である。知識と理解の積み重ねができているかを問う問題と用語を漢字で答える問題が中心で、その他数行の記述で答える問題が出題される。今年も同じ傾向で、全ての分野から満遍なく出題する。基礎基本をしっかり定着させる勉強をすること。
・漢字指定があるので、用語は漢字で書けるように、書いて覚える作業が大切である。指定がない問題は、自信がなければかなで書いてもよい。
・都道府県の名称や位置は必ず出題する。
・歴史の勉強は重要な語句を意味も一緒に覚えること。時代の流れの中で位置づけすることが大切で、一つずつ丁寧に勉強すれば繋がってくる。
・知識と理解の積み重ねができているかを問う。しっかり整理して知識を有効活用できるようにしてほしい。
・これからの対策は、過去問を問いて問題の傾向に慣れ、人名や都道府県名等を漢字で書けるように練習をすること。あやふやなことや事項が正しく理解できているかを確認してほしい。また、ニュースや新聞を見て世の中の動きや何が起こっているかに関心を持つことが大切である。
・各日程ともに6割以上の点数をとることを目安に勉強すること。
・近年は地理の出来がよくないので、しっかりと勉強してほしい。
・頑張って覚え、色々な事項をまとめ、問題集で確かめ、間違えた問題を復習するということを繰り返し行ってほしい。
■14:09〜14:26 『理科試験問題の傾向』
・理科に関する基礎的な知識が身に付いているかと理科的な知識を使って科学的な推論ができるかを見たい。
・大多数は記号選択や用語、数値を解答するものである。ごく少数、記述やグラフの作図が出題されるが、取り立てて準備するほどではない。
・難易度は標準レベルで、難問や奇問はない。
・出題分野は全般にわたり、物理、化学、生物、地学から1問は必ず出題される。
・出題数を若干減らし、大問は5〜6問で小問として25〜35題出題される。
・合格は60〜65%の正解が目安である。
・グラフの作図は、値、形と共に範囲にも注意すること。
・過去に出題した内容、分野は本校が特に大切だと考えているものである。正答率を参考に勉強の進み具合をチェックしてほしい。
・出題されたものや事柄に関連することを調べて整理すること。例えば問われた用語と対になる用語は何か、出題されたものと同じ仲間は何か、実験の条件を変えたらどうなるか等。
・計算に慣れることが大切。問題に「必要なら四捨五入で」とあるが、必ずしも割り切れないとは限らない。
・見慣れない題材を扱った問題は、答えを知識として知っている必要はない。基礎的な知識をどう使うか、問題文の中からヒントを見つけられるかということを意識して取り組んでほしい。
■14:26〜14:37 『入試について』 教頭 コジマ先生
・出願手続きはC日程のみ2/3も受け付ける。
・同時出願をした場合、合格手続きをすると受験しなかった分の検定料は返金する。
・繰上げ合格は、A、B日程の手続き状況に応じて、複数回受験者を優先して2/3の昼頃から電話連絡をする。また、C日程の場合は2/5の手続き状況を見て、複数回受験者を優先して2/5の昼頃から電話をする。
・A日程で不合格でもB日程で合格した子どももたくさんおり、B日程の合格者190名中の48名がA日程の不合格者である。また、A、B日程で不合格でもC日程で合格する子どももおり、C日程の合格者53名中11名がA、B日程で不合格である。最後まで粘ればチャンスが増えてくる。
■14:37〜14:43(移動)
・学校紹介ビデオを見ない人から退場。
・学校紹介ビデオを見ずに校舎見学をする人は整理番号順に移動。
■14:43〜14:58 『学校紹介ビデオ』
・授業風景、行事、部活動の様子等。
■14:58〜『校内見学』
☆備考
スリッパや事前予約は必要ありません。講堂を入った所で資料を配布しており、校内見学をする人には整理券を渡していました。整理券は学校紹介ビデオを見る人と見ない人では色が違いました。講堂のロビーで過去問題(300円)が販売されていました。土曜日のためか、子どもや父親の参加が非常に目立ちました。校内見学は見学者1組に対し生徒が1名ついて順路に沿って案内されました。
☆所感
座席はみなさん自由に着席していました。入試説明会ということで、学校の案内は一切なく、試験問題について詳しく説明がありました。受験を考えている方は必ず参加された方がよいと思います。説明会が始まる前の12時35分頃から生徒による演奏がありました。スライドに映し出される映像が手元の資料として用意してあったため、分かりやすい説明会でした。また、22年度の試験が正答率別に分類されていたため、過去問を解く際の参考になると思いました。校内に質問コーナーがあり、問題委員もいるので、問題や対策についても聞くことができたようです。参加している子ども達は説明を聞きながら、その問題を解いているようでした。生徒が校内を案内してくれるため、学校の様子等を色々と聞くことができました。どの生徒も非常に丁寧に案内していました。校舎はとてもきれいでした。下駄箱は教室を出た廊下にあり、上履きにはそこで履きかえるようです。
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