日時:H23年1月8日(土)13:30〜 晴れ
参加者数:約250人
配布物:
説明会次第、学校案内、中学入試要項、学校説明会資料、芝浦工大中高・特集記事集成、昨年度入試問題(国語以外)、配布物について、教頭説明レジュメ、国語説明資料、芝浦工業大学案内、アンケート用紙、シャープペンシル
内容
■13:30〜13:55
『挨拶』 校長 西山淳先生
・本校はのほほんとした子どもが多い。これが男子校の良さでもあり、伝統として続いている。
・校長は今年2年目だが、10年くらいキャリア教育に関わってきた。将来に繋がる選択をするためには中高時代が大事であると考えている。
・付属校の良いところは、大学がどんな所かを知ることができるということ。中学1年から大学を見学することができる。また、大学教員と本校の教員とが一体となって講座を作りあげることもある。高校生になると大学で英語の授業を見学することもできる。
・本校の生徒は大学で何を学びたいかを明確にし、先生を求めて大学へ行く子どもが多い。内部進学者の面接を行ったが、「○○先生の○○のゼミに入りたい」と言う子どもが多かった。先を見据えて進学するのが本校の特色である。
・大学へ行くことは当たり前になっているので、18歳をゴールとするのではなく、大学を4年間できちんと卒業できる学力をつけてあげることが大切である。
・校訓は『敬愛の誠心を深めよう、正義につく勇気を養おう、自律の精神で貫こう』であり、人間の元を作ろうということ。
・工業校ではないため、最初から工学ではない。芝浦工業大を目指す子どもも他大学を目指す子どももどちらも責任を持って育てていく。
・男の子は男の子の、女の子は女の子の育て方があるため、それぞれに合わせないといけない。脳の作り方が違うので、一緒にするのはきつく、暴力的でもある。男子校や女子校から共学にした学校は、うまくいっている所もあるが、難しい所も多い。
・本校はおっとりした子どもばかりである。おたく系草食男子の巣窟と言えるが、芯の強い本物の男を育てたいと思っている。
・今日は生徒の数が少ないが、本校の隅々まで見てほしい。
■13:55〜14:45
『資料及び学校について』 教頭 大和田先生
・偏差値だけでなく、学校との相性を見極め、第一に考えてほしい。学校には特徴があり、長所や短所がある。入学後は短所が効いてくるので、短所を理解した上で、良いと思ったら受験してほしい。
・都内に男子校は30校くらいある。本校は成長に合わせてカリキュラムを組んでおり、中学1年と2年では、数学と理科以外は極端な先取り教育をしていない。男の子は語学力がないため、国語と英語は公立校よりも若干進む程度である。
・中学3年と高校1年は中だるみ現象が起こるが、本校は解消するのではなく利用している。受験勉強がない分、サイエンス・テクノロジー・アワーやランゲージアワーの授業を行っている。また、高校1年ではキャリアガイダンスを導入している。
・サイエンス・テクノロジー・アワーは2時間続きで実験を行い、牛ガエルの解剖をしたり、ガラス細工を作ったりしている。教師は自分がおもしろいと思うテーマを考えて、年間12のテーマで授業を行っている。
・ランゲージアワーでは論理的に物を考え、自分の意思をはっきり伝えられるようにしている。大学受験には関係ないが、社会に出たら絶対に役に立つものである。
・高校2年と3年の2年間で具体的に大学進学に取り組む。男の子は短期決戦には強いが持久戦には弱い。そのため、6年間を大学受験に備えることはしない。
・男子校のデメリットは、女子がいないので幼い男の子集団になること。
・いじめはあるが、本校は発見が早く、大げさな対応をしている。それは各階に小さな職員室があり、どの階にも教員がいるからである。
・東洋経済の雑誌で芝浦工大は大学800校中19位になった。就職状況や教育力、財務状況を総合して順位を出したものである。
・大学付属校としての特色は、大学と連携して様々な講座をしていること。中学1年は工学わくわく講座でオルゴール作りやモーターを組み立てる。中学2年はロボットセミナーで一人1台ロボットを作る。
・高校3年生のあるレベルに達した生徒は、大学先取り授業を行い、東大宮のキャンパスで授業を聞くことができる。試験も受けることができ、受かると大学に入った瞬間に単位を取得できる。
・最初から理系が好きでなくても、好きになってもらう仕掛けが多いので、4分の3以上の生徒が理系に進む。
・芝浦工大は総合大学ではないので、40%の生徒が進学し、40%の生徒は他大学に現役で進学している。
・2009年度より、高校2年から芝浦工大コースと他大学進学コースに分けることにした。
・今年になって新しく始めた試みは、中学1年から高校1年までの成績不振者に対して、放課後、強制的に補習をする学習サポートである。
・中学1年と2年は、先取り学習はしないが、学習習慣を身に付けるようにしている。
・頭髪については染色やパーマの禁止、長さ等の校則がある。また、家庭の申し出により許可する場合もあるが、原則として携帯電話の持ち込みは禁止している。
・クラブは運動部が圧倒的に多いが、理科部、鉄道研究部、吹奏楽部、電子技術研究部は人数が多く、活動も活発である。
・昨年の実質倍率は2.0倍で、例年と比べて少し下がった。しかし、算数と理科の受験者平均は3回の試験とも前年度より上がった。
・4科入試で、合計点のみで判定するため、科目別の足切りはしない。
・優遇措置は複数回を同時に申し込み、1、2回を実際に受けた人に対して行う。
・補欠発表はせずに繰上げ合格を出している。3回目の受験者で、1、2回を同時申し込みし、実際に受験した生徒を対象としている。ただし、去年と一昨年は繰上げ合格を出していないので、期待はしない方がよい。
・通信簿は2学期制の学校は前期のものだけでよい。出席日数を参考に見ており、毎月コンスタントに3、4日休んでいると、通学に厳しいのではないかと判断している。
■14:45〜15:16
『入試問題の傾向説明』
○国語(14:45〜15:00) 高橋先生
・大問は5題で、1番は文学的文章、2番は説明的文章、3番は韻文、4番は語句の問題、5番が漢字の書き取りである。
・文章問題は本文を難しすぎないものにしようと決めている。長さは今年から少し短く、3,000字を目安にしている。
・50字程度で説明する記述問題を出題する。この中には、自分の気持ちを読み手に正しく伝えることができるかを判定する問題もある。記述は配点が多く、1人の教員が全てを採点するため、同じ物差しで部分点がつく。書かないとゼロ点だが、選択問題よりも点が取れるので、記述問題を捨てるという考えは改めてほしい。
・ほぼ毎年、韻文の修辞技法が出題されており、比喩法、擬人法、体言止め、倒置法、省略法、反復法、対句のうちどれかが出題される。
・漢字の書き取りでは、トメ、ハネ、ハライは厳しく見ない。本校を受験する子どもは国語が苦手な場合が多いが、一生懸命覚えてくる。バツにするよりは努力を認めたい。入学したら丁寧に指導していく。
○算数(15:00〜15:05) 大木先生
・計算の精度を高くしてほしい。合格者は1番の小問を2〜3問しか間違えないが、ボーダーラインや不合格者は4問以上間違えている。
・自分で書いた字がわからない子どもがいるので、字は丁寧に書くことが大事。
・昨年のカレンダー問題は出来が悪かった。身近なものに着目して、日々の中で色々なものを疑問に思うことが大切。
・サービスだが・・・、2番は表を読み取る問題を出題しようかな、と思っている。
・3番は平面か立体の図形問題が出題される。
○理科(15:05〜15:12) 教頭 大和田先生
・物理、化学、生物、地学の4分野から満遍なく出題されるが、物理と化学分野が比較的多く出題される。
・選択肢から選ぶ問題や数値を記入する問題が中心だが、記述や図を書く問題も出題される。
・授業は実験が多いので、入試でも実験に関する問題が出題されることがある。
・誰でも知っている基本的な知識は身に付けてほしい。また、まとめの参考書に書かれている大事なことはしっかりと覚えるように。
・電池、てこ、滑車、金属の燃焼の原理・原則はきちんとおさえること。
・実験装置や表、グラフの読み方等の問題を意識して解いてほしい。
・理科は40分の80点満点、社会は30分の60点満点であり、本校では理科を重視している。
○社会(15:12〜15:16) 春日先生
・受験まで残り少ないので、重要な言葉が書かれているまとめの本を確認すること。また、地理、歴史、公民の3分野から満遍なく出題するため、基本的なことが頭に入っているかをチェックしてほしい。
・時間を計って過去問題を解いてほしい。売店で過去5年分の問題を販売している。
・今までに受けた模擬試験をもう一度最初から丁寧に見直し、できなかった問題は復習してほしい。
・今の時期は新しいことをする必要はない。今までの問題を振り返って見直すことが大切で、焦らず、休まず、淡々とやること。
■15:16〜15:20
『生徒による学校紹介』 中学1年カトウ君
・英語による学校紹介。
■15:20〜15:25
『アンケート記入及び質疑応答』
・質問は特になし。
■15:25〜
『学校見学』
☆備考
スリッパや事前の予約は必要ありません。
浮間舟渡駅と学校の間は送迎バスが運行されていました。
正門正面の校舎に入るとエレベーターで4階の会場に案内されます。
会場入口で説明会資料が渡され、希望者は「スクールステーション!」のDVDを持ち帰ることができました。
昨年度の試験問題は配布され、5年分の過去問題は売店にて1,500円で販売されていました。
説明会終了後、15名程度のグループごとに先生の案内で学校見学をしました。
☆所感
受験間近にもかかわらず、6年生のお子様も参加されていたようです。
前方から座るよう指示がありましたが、みなさん自由に座っていました。
説明会終了後、まず学校見学をしない方から退出するよう指示があり、見学をする方は前方の席へつめて座るよう指示がありました。その後、グループに分かれて学校見学をしました。
13時10分頃から説明会が始まるまで「スクールステーション!」のDVDが流されていました。説明会が始まると途中で終わってしまったので、帰りにDVDをもらって帰る方が多かったです。
説明会中には質問をする方はいませんでしたが、説明会後や見学後に質問している方が多かったです。校舎1階には個別質問コーナーも設けてありました。
理系を強調している割に、学校見学の際に実験室を見ることができなかったのは残念でした。
説明会中にアンケートを記入する時間があり、会場の出口で回収していました。
室内プールがあり、中学1年生から高校2年生までは週1時間授業があるというのには驚きました。
途中までマイクの調子が悪く、雑音が混じっていたため校長先生の話が聞きづらかったです。
生徒による学校紹介がいきなり英語だったので驚きました。一生懸命な様子が微笑ましかったです。
校内は廊下が広く、可動式の壁のため、教室を広げたり分けたりすることができるそうです。
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