日時:H23年6月18日(土)10:00〜 曇り
参加者数:約500人
配布物:
説明会次第、学校案内、生徒募集要項、平成23年度入試正答率・問題解説、Education DIAMOND(抜粋)、オープンキャンパスへのおさそい
内容
■10:00〜10:12 『学校生活DVD紹介』
・1日の流れ、授業の様子、年間行事など。
■10:12〜10:20
『挨拶』 理事長 櫻橋先生
・東日本大震災で被災された方々、関係者の方々に1日でも早く心の安らぎが訪れるよう、目に見えるものだけでなく、目に見えない力添えをしていきたいと思っている。
・建学の精神に『見えるものの奥にある、見えないものを見つめよう』を掲げており、 生徒に日々言っている。
・他者の幸せのために尽力する若者を育てるため、生徒と前向きに対峙していかなくてはならないと思っている。
・高輪学園の方向性は一つであり、全教職員同じ思いである。
・教育、人づくりには限度がない。ゴールのないマラソンをしているようなものと理解していただき、6年間通った後、素晴らしい学校だったと思えるようにしたい。
・創立126年を過ぎた。来年の127年を迎える時にぜひ皆さんにお会いしたい。
■10:20〜10:55 『高輪の教育について』 学校長 坂本正先生
・震災に遭われた方、関係者の方々が1日も早く平常生活に戻れるよう祈っている。震災の日は教員と生徒260名が校内で一夜を過ごした。夜はおにぎりを作ったり、朝はお茶漬けを食べたりした。朝、電車が動いてから生徒を帰し、全員と連絡が取れた後に教員も帰った。生徒の安全を最優先に考えて、万全を期したい。地震後、校舎を全て点検したが、異常はなかった。
・本校の創立は明治18年。仏教と関係のある学校かとよく聞かれるが、全く関係はない。もともとは京都の西本願寺が建てた学校で、泉岳寺に移転して第一仏教中学と呼ばれていた。明治39年に大学と高校が京都に帰り、中学のみが残った時に仏教とは縁を切った。歴史のある男子校だが、平成元年から中高一貫校となったため、新しい学校とも言える。
・教育理念は『見えるものの奥にある、見えないものを見つめよう』。これは、本質を探究する姿勢を大切にしようということ。そのため、実験、演習、自分の考えをまとめるという授業が多い。
・いじめはあるかと聞かれるが、男子ばっかり1,300人もいると喧嘩もあるし、ちょっかいを出した、出されたということはある。中学1年の後半から中学2年に起こりやすいが、中学3年になるとほとんどなくなる。問題が起きたら、学年全体で真摯に対応し、子どもには相手を理解することを教えている。
・来年度、高校1年になる学年が高校3年になった時に国立クラスを作る。
・目標は、しっかり勉強させることと人を育てる指導。大学への進学を100%が希望しているため、その希望を叶えるため、夢を実現するため、自分の好きな学問をするためにしっかりとした知識を身に付けさせる。また、色々な体験から自分の思い通りにならないことを学び、我慢することを教える。このような体験は心を豊かにする。しっかりとした知識、教養、体力をつけて卒業させたい。最終的には社会に出て、自分の行動に責任を持ち、社会に貢献していく男にしたい。目標は全てこれに繋がっており、バランスのとれた社会のリーダーを高輪で育てたいと思っている。
・目標達成のために必要なのは教員である。設備はどの学校にもある。本校が自慢できるのは生徒と関わる先生である。専門家、プロとして知識を持っていなければならないため、どんどん研修を受けるよう勧めている。
・中学、高校時代に女子がいない生活はどうだろうと考えてほしい。この時期、女子は相対的に強く、学力も若干上である。その女子がいないので、子ども達は異性の目を気にせず伸び伸びとできる。また、一生の友だちができる。
・今、全校生徒は1,347名おり、専任70名、非常勤17名、助手4名、事務員8名である。専任の割合が非常に高いということは、生徒と長く関わる先生がたくさんいるということ。これは他校と比べる基準になる。
・校訓は『自主堅正』。自ら堅く正すということ。
・生徒だけでなく、教職員、また学校そのものが成長しなければならない。一日一日の積み重ねが生徒を作り、学校を作っていく。
・偏差値だけにこだわらないで、行きたい学校を選んでほしい。色々な学校を見ていただき、秋にもう一度本校に来ていただきたいと思っている。
■10:55〜11:33
『カリキュラム・大学入試結果・学園生活について』 教頭 マサヤマ先生
・目標を具現化するため、6ヶ年を3期に分けている。
・中学1年と2年は前期学年と呼び、「基礎学力の徹底期」とし、基礎学力を身に付ける。また、人との関係として、些細なことで喧嘩をするため、親も交え、コミュニケーションをとりながら話し合うようにしている。人間らしい人間になるために話を聞けるようになってほしい。話を聞ける子どもは自己主張ができるようになるが、聞けない子どもは自己中心になってしまう。
・中学3年と高校1年は中期学年と呼び、「進路決定・学力伸長発展期」としている。高校受験がないことから中だるみになりがちだが、少しは中だるみも必要である。ただし、クラブ活動などの集中するものがあるため、中だるみの時期は非常に短い。
・高校2年と3年は後期学年と呼び、「総仕上げ・進路達成期」である。
・クラス編成は、前期学年は5クラスの均等クラス。中期学年も5クラスだが、選抜クラスを2クラス設けている。上位90名弱で、毎年入れ替える。後期学年は6クラスで文系3クラス、理系3クラスとし、1クラスずつ選抜クラスとしている。ただし、高校3年のみ、24年度から国立・私立コースに分けることにしている。
・質の高い授業を行うため、効率的に学習している。また、普通の授業が一番大切だと考え、自主選択を撤廃した。
・教科書は、数学が「体系数学」、英語が「NEW TREASURE」の検定外教科書を使用している。
・基礎学力のアップを図るため、漢字、計算力、英単語の小テストを朝の5〜6分で行っている。
・定期考査の成績不振者は、指名補習や指名課題を与えられる。
・大学合格者数を見ると、現役合格者数は前年より若干上がっている。
・人を育てるための体験重視は、大人になって意欲・関心・自尊感情・人間関係能力を高めると言われている。また、自信を付けさせることにより人として成長する。
・入試の変更点は、国語が随筆と言葉の問題の大問2題から随筆、小説、言葉の問題の大問3題となる。詳細は10月以降の説明会でお話する。算数は計算用紙がなくなり、問題の右半分が白紙となっているのでそこで計算してほしい。
・色々な学校を見て、早めに学校を決め、夏を有効に使ってほしい。
■11:33〜11:50
『24年度入試について』 入試広報部 ヒラノ先生
・23年度概況
2月1日(A日程):募集70名、応募者337名、実受験者312名
2月2日(B日程):募集70名、応募者510名、実受験者385名
2月4日(C日程):募集30名、応募者466名、実受験者298名
・国語と算数は各100点、社会と理科は各60点の合計320点満点である。
・各科目の基準点は設けておらず、単純に4科目の合計点で判定する。
・23年度の合格ラインは63%強で、前年の60%より上がった。これは算数の最初の問題で躓かないように大問1と2を易しくしたことが理由である。
・受験料は23,000円。複数回出願し、合格発表後の受験しなかった分の受験料は、1回につき手数料を引いた20,000円を返金する。
・複数回受験のメリットとして、繰上げ合格者は2回以上の複数回受験者が対象となっていることが挙げられる。
・出題傾向は2回目以降の説明会でお話しする。
・オープンキャンパスを7月16日に行うので、配布した用紙からハガキを切り取って申し込みをしてほしい。
■11:50〜 『質疑応答』・質問がなかったため、説明会は終了。
■12:00〜 『学校見学』
☆備考
スリッパ、下足入れは必要ありません。
事前に電話での予約が必要で、人数のみ聞かれます。
説明会終了後、昨年度の試験問題(実物、解答付き)が500円、過去3年分の問題集が2,000円で販売されていました。
個別質問には教頭先生と入試広報のヒラノ先生が対応していました。
説明会終了後に希望者は30名程度のグループごとに先生の案内で施設や授業を見学することができました。
土曜日のためか、お子様の参加が非常に多かったです。また、父親の参加も目立ちました。
ラフな格好の方が多かったです。
☆所感
講堂内の席はみなさん自由に座っていましたが、端の席ではDVDが見えにくいため、なるべく真ん中に座った方がよいと思いました。
パワーポイントを使った説明では、会場内が明るいため、文字が見え辛かったです。
長さの割に、生徒の様子や学校生活の様子があまり伝わってこない説明会だったので残念に思いました。
参加しているお子様も終わりの方は飽きてしまっている様子でした。
説明会終了後、まず学校見学をしない方から退出するよう指示があり、見学をする方はそのまま座って待つよう言われました。その後、いくつかのグループに分かれて学校内を見学しました。
説明会中の質疑応答では質問をする方はいませんでしたが、説明会後の個別質問や見学中、見学後に質問している方は多く見られました。
学校内は省エネのため、少し暗い印象を受けました。授業を廊下から見学することができましたが、案内される教室が少なく、物足りなく感じました。
体育館やグランド、美術室、音楽室なども案内してほしかったです。プールや調理実習室はないとのことで、図書室の蔵書は31,910冊ということでした。
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