日時:H22年11月13日(土)13:30〜 晴れ
参加者数:約450人
配布物:
プログラム、学校案内、募集要項、春の進路状況、中学部新教育課程、筆記試験について、2010入試問題及び解答例(A・B)、楓園61号、「さぴあ」抜き刷り、アンケート
内容
■13:25〜13:30
『前奏・パイプオルガン演奏』 中2-5 佐藤初音
・パッヘルベル作曲「トッカータ ホ短調」
■13:30〜13:33
『始めに』 中学部教頭 北崎勝彦先生
・説明会は15時終了予定であり、校内は16時まで自由に見学できる。
・配布資料の確認。
■13:33〜13:47
『聖書朗読・祈祷・挨拶及び教育方針』 中学部部長 鈴木齊先生
○聖書朗読
・マタイによる福音書 20章 1節〜2節・6節〜10節
○挨拶及び教育方針
・命を与えられていることを喜び、感謝の心を育てたい。また、共に生きる喜びを伝えたい。
・朗読した聖書は、希望がない状態でも希望を持って待っている人に対し、神の慈しみを知っていれば神は愛してくださり、明日を生きることができるという話であり、他者を蔑む心がないかを問いかける物語でもある。
・人生は穏やかとは限らないので、挫折を経験しても再び立ち上がる強さや勇気を子どもにつけてあげたい。
・『敬神奉仕』が学院の標語である。
■13:47〜13:52
『ピアノ演奏』 中2-4 小林春香
・J.S.バッハ作曲 イタリア協奏曲BWV971 第3楽章
■13:52〜14:15
『概要〜学校生活・教育内容について〜』 中学部教頭 北崎勝彦先生
・小学部から80名進学し、中学部から110名入学するため、1学年190名になる。小学部からの生徒は英和らしい雰囲気作りのベースとなっており、大らかでオープンな子どもたちである。
・4月に入学して間もないうちから小学部の生徒が声をかけている。また、5月に行われる2泊3日のオリエンテーションにより、打ち解けるので心配しないように。
・1クラス38名の5クラスで、高校2年までクラス替えがある。
・高等部へは試験なしで進学できる。
・本校は東洋英和女学院大学の付属学校ではないため、院内推薦は15名で、ほとんどの生徒が他大学へ進学する。
・通学時間の制限を設けていないため、広範囲から通学している。英和生の平均通学時間は62.1分である。
・登校は7時30分〜8時の間で、8時5分にコールがある。礼拝は毎日8時10分〜8時30分まで行われ、自然とキリスト教の考え方が身に付く。
・2時限目と3時限目の間が15分休みとなっており、集会室でパンを購入して食べることができる。
・一般下校は16時30分で、最終下校はT学期が17時30分、U学期が17時である。
・六本木は夜の街なので、夜にならないと動き出さない。近くにも多くの学校があり、地域で守ろうという厳重な体制になっている。
・週5日制で、土曜日は休みである。ただし、クラブ活動や行事があることがある。
・高校2年までクラブは必修で、中高合同で活動している。
・教育のテーマはキリスト教に基づいた良き人間形成で、自己の目標を実現し、培った能力を他者のために役立てることができる人間を育てることである。
・一貫教育を行っており、中学1年、2年では基礎学力を強化している。特に英語に力を入れ、38人のクラスを2つに分けて少人数制で授業を行う。小学部で英語を習っているので、T学期は小学部からの生徒と中学部からの生徒を分けるが、U学期からは均等に分ける。
・英会話の授業はネイティブの先生が必ず行う。本校には専任が3名、非常勤が4名おり、独自に作ったテキストを使用している。
・基礎学力強化のため、チューター制を採用し、卒業生に課題学習を個別にサポートしてもらう。また、指名制補習を行い、教師が一人一人の学力に応じて補習を行っている。
・中学3年と高校1年では、英語と数学の授業をグレード別に行っている。
・高校2年と3年では進路別学習を行い、自分の進路に合った授業を選び、自分で時間割を作っている。
・2011年度の中学1年よりカリキュラムが変更になる。中学1年の理科が1時間増え、中学3年の数学が1時間増える。
・様々な課外教育があり、年間7〜8万円で受けることができる。
■14:15〜14:20
『英語による学校紹介』 中3-2 長谷川加奈
・Our School Life
(全て英語で紹介。スライドに日本語訳を映し出す)
■14:20〜14:35
『英語教育について』 英語科教諭 松浦由佳先生
〜5分間、英語教育に関する映像を流す〜
・中学1年のT学期は小学部からの生徒と中学部からの生徒を分けて編成する。U学期になったら混合して19〜20名のクラス編成をする。
・英語は週に6回授業があり、ネイティブの授業が2回、日本人による授業が4回ある。オリジナルテキストを使い、耳と口と頭を動かしながら英語に慣れていく。
・英会話の授業は生きた英語を楽しく習得し、本校独自のテキストを使用している。
・クリスマス劇やスピーチコンテスト等、特別プログラムとして教科書以外にも色々な体験をしている。
・高校1年では週に6時間、高校2年からはそれにプラスして選択科目で授業を受けることができ、最大12時間取ることができる。
・中学3年から習熟度別に2クラスに分け、高校1年からは3段階に分けて授業を行う。
・定期テスト以外に、長期休み明けには必ず単語テストがあり、範囲のない実力テストを行ったり、長期休みごとに課題を出したりしている。
・月に1〜2回、英語による礼拝が行われる。
・留学制度があり、条件をクリアした希望者は1年間留学した後、元のクラスに戻ることができる。
■14:35〜14:50
『進路・進学について』 進路指導主任 牧野美穂子先生
・将来の夢を常に意識させ、中学3年から進路学習を行っている。
・毎日のモチベーションを高めるために第一志望を持つことを意識させている。目的が明確な生徒とそうでない生徒は伸びが違うからである。
・生徒一人一人の学力の推移をクラス担任が把握しており、高校2年ではあとどのくらい偏差値を上げればよいか、どの分野をどれくらい上げればよいかが具体的に点数になって出てくる。そのため、具体的なアドバイスや面談を行うことができる。また、伸びしろの多い苦手科目や苦手分野を克服し、弱点を発見していく。
・何時から何時までこの分野を勉強することを約束させる等して、自学自習の習慣を身に付けるようにしている。
・高校3年では、現役合格者の受験体験談を聞く。夏休みには夏期講習を行い、目的に合った講習を選んでいる。また、入試直前講座や質問コーナーも設けている。
・資格志向が強く、医学部を目指す生徒が多くなってきている。
・学部ハシゴ型受験ではなく、行きたい学部への希望が多く、特に理系はその傾向が強い。院内推薦は15名で、第一希望の学部があるため、早くから推薦を決めている。
・国公立は19名合格し、そのうち2名が東大に合格している。早稲田、慶應、上智には89名が合格し、GMARCHには131名が合格している。進学状況としては、早慶上智へ25.7%、GMARCHへ19.4%が進学し、全体の45%を占めている。
・女子大の人気が高く、合格者が多い。
・単に有名大学へ進めばよいという考えではなく、「他者のために何ができるか」を元に自分で進路を決めている。そのため、本人の意思を曲げてまでこの学校に行った方がよいということは言わない。
■14:50〜14:55
『入学試験について』 中学部教頭 北崎勝彦先生
・国語と算数は100点満点で試験時間は45分、社会と理科は60点満点で試験時間は30分である。
・昨年の倍率は、A日程が2.1倍、B日程が4.1倍である。2011年度も同様だと思う。
・A、B日程とも筆記試験のレベルは同じで、過去とも傾向は変えない。A日程は7割が合格ライン、B日程はA日程より若干高くなる。
・4教科の総合点で判定するので、教科ごとの足切りはない。
・A、Bの両方を受けた生徒に対しては、ボーダーライン上にいた場合や繰上げ合格の際に優遇する。
・面接は参考程度のため、あまり気にしないでよい。面接官とコミュニケーションが取れれば大丈夫である。
・正規合格者のみ発表し、全ての手続きが終わった後、繰上げ合格者に電話をする。
■14:55〜15:15
『入学試験について〜各教科より〜』
○国語(14:55〜15:00) 今井亮仁先生
・言葉を通じて、他者の心情を思いやり、それを共有することができるかという観点から問題を作る。自分と全然違う立場の人の思いを理解できるか、共感できるかを見る。
・文章は6,000字〜7,000字で、ジャンルにこだわらずに出題するので、様々な文章に対応できるようにしてほしい。
・選択問題と記述式の問題が半分ずつ出る。また、漢字の問題も10点分くらいは必ず出題する。
○算数(15:00〜15:05) 玉渕麻衣子先生
・基本的な計算力が身に付いているか、問題をきちんと整理して読み、適切な答えを出す力があるかをみる。
・出題傾向は、計算、穴埋め、文章題、面積や体積、グラフ等であり、A、Bともほぼ同じ形態で、過去とも傾向は変わらない。
・丁寧に式を書いたり、順を追って書いたりすることが大切で、途中の部分点もつくので、きちんと書くようにしてほしい。
・問題文を最後まで集中して読む習慣をつけるように。また、間違えた問題はなぜ間違えたのかを考え、地道に解いていくことが大切である。
○社会(15:05〜15:10) 松木強先生
・丸暗記した知識ではなく、意味や内容を理解しているか、発展的に考えられるかをみる。問題文をきちんと読めばスムーズに対応できる。
・公民では日本国憲法、日本の政治、国際社会の基礎知識に加え、時事問題に関心を持っているかを見る。地理ではグラフ、写真、地図を使った問題が多く、地形図を読み取る問題が出題される。歴史ではそれぞれの時代の特徴をとらえて解く必要がある。正誤問題はじっくり読むことが大切。
・応用問題が多いので、総合的な思考力が必要である。
・日頃からニュースを見たり新聞を読んだりして、家庭で話題にする等、社会の出来事に積極的に関心を持つように心掛けてほしい。
・教科書に漢字で書かれているものは漢字で書くようにし、ひらがなや誤字の場合は減点する。
○理科(15:10〜15:15) 山本晃嗣先生
・基礎的な知識や理論的な思考力、グラフ、表、図等のデータを読み取り、処理できる力があるかを見る。また、実験に関する問題では、なぜそのようになるか等の理由を問う問題がある。
・基礎的な問題は物理、化学、生物、地学の4分野から出す。基本的な問題が多く、難問奇問はほとんどない。物理と化学は30点で、ほぼ同じ比で出す。生物と地学は30点で、生物をやや多めに出題する。
・基礎力の定着を図るために、基本的な問題を繰り返し解き、教科書に書かれていることをよく勉強するように。
・記述問題の対策として、何を問われ、何を答えるべきかを短くまとめ、実際に書く練習をしてほしい。
・日常生活から、科学的なことに好奇心や探究心を持つように。
■15:15〜15:20
『お知らせ』 中学部教頭 北崎勝彦先生
・6年生を対象とした入試問題説明会を11月27日に行う。入試問題を使うので、事前に解いて来るように。
・説明会終了後に、説明会の前に流していたDVDをもう一度流す。
・校内は16時まで見学することができる。
・個別相談は16時15分まで201と202の教室で受け付ける。
■15:20〜
『校内見学』
☆備考
スリッパや事前予約は必要ありません。
個別の質問は、説明会終了後に別室で受け付け、また、各フロアに立っている先生や生徒にすることもできました。
講堂に入った所で資料を配布していました。
願書(300円)はエントランスホールと2階の事務室前で販売されていました。その他、学校紹介のDVD(1,000円)も販売されていました。
講堂では前方の真ん中からつめて座るよう生徒が案内していました。
☆所感
座席に段差がないため、スライドの画面下に説明文が出ても、ほとんど見ることができませんでした。
話が聞きづらい先生が多く、聞き取れなかったことが何度もありました。
先生方の話は平凡でしたが、パイプオルガンやピアノ、英語のスピーチ等、ビデオではなく、生徒を説明会に登場させるのは珍しいと思いました。
阿川佐和子さんのナレーションによるDVDはとてもよくまとまっており、素晴らしいものなので、説明会中に流した方が学校の雰囲気がわかり良いと思いました。説明会の前後に流しましたが、見ている方があまりいないのが残念でした。
個別に勉強時間を決める等の指導があり、自学自習の確立のためとは言え、高校生に対する指導の割にはずいぶん手を掛けると感じました。
入試問題については説明が簡単だったので、詳しく聞きたい方は11月27日の入試説明会に行かれた方がよいと思います。
校内見学では生徒にも質問することができ、多くの保護者が先生だけでなく、生徒に声を掛けて話を聞いていました。
校内では案内をする生徒以外のクラブ活動をしている生徒も、保護者に対してきちんと挨拶をしていました。
学校紹介DVDの最後に卒業式を終えた生徒のインタビューがありましたが、ごく自然に「両親への感謝、神への感謝」という言葉が出てくるので、毎日の礼拝によりこのような意識が身に付くのだなと感じました。
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