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法政大学中学校
法政大学中学校の情報は中学受験わかばナビ法政大学中学校の基本情報
- 住所: 〒181-0002 東京都三鷹市牟礼4-3-1
- TEL: 0422-79-6230
- アクセス: 京王井の頭線「井の頭公園」徒歩10分
- 生徒数: 約410名
- HP: http://www.hosei.ed.jp/
- 参考偏差値: こちら
初年度に掛かる経費 | |
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授業料 | 480,000円 |
入学金 | 220,000円 |
諸経費 | 約501,000円 |
初年度必要金額 | 約1,201,000円 |
※寄付金(任意) 1口20,000円 2口以上
最新情報 |
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・説明会レポートは こちら
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備 考 |
■英語:
■募集 ・高校募集: 男女合計122名
■併設学校 |
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併設高校の大学合格実績 上位校 |
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法政大学(併設大)、日本大、中央大、早稲田大、上智大、明治大、帝京大、東京工科大、慶應大、 東京理科大、立教大、国際基督教大、学習院大、東京都市大、国士舘大、工学院大 など ※併設大学への進学者数は、卒業生の約90% |
併願中学校例 |
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男子: 女子: |
教育目標
現代社会は、ものすごい勢いで変化し続けています。これからの社会の担い手として羽ばたいていこうとする中学生・高校生たちにとって、こうした激動の時代は、将来の夢や希望を描き、こんな大人になろうというイメージを描きにくい時代だといえます。
価値観は混乱し、めざすべき社会のあり方や人間像は見えにくくなっています。
こんな時代だからこそ中学生・高校生を育てる教育機関としての学校の役割が、鋭く問われているのだと思います。私たちは、どのような時代にあっても、変化を捉え、時代を切り開くには、高い理想を持ちながら現実を鋭く分析できる「高い知性」と、現状に埋もれず、いろいろな人とつながり合い、高め合っていける「豊かな人間力」を持った中学生・高校生を育てることが、何よりも大切だと考えます。
法政大学中学高等学校は、今年度の大きな目標として、「自分と世界の未来を見据え、さまざまな人との関わりの中で、自分をプロデュースできる『確かな学力』と『豊かな人間力』を育てること」を目標に掲げました。
この目標を実現するのが、
@「学ぶ喜び」
A「誠実・礼儀」 そして
B「キャリア・クリエーション」です。
まず「学ぶ喜び」とは何でしょうか。
いま世界は、地球温暖化問題に象徴されるように、グローバルな視点を持ち、次の世代のことを考えなければならない問題に直面しています。
10年先、20 年先を見据え、さらには50年、100年というスパンで考え、行動することが求められます。
こうした幅広い視野と長いスパンで考え、行動するためには、想像力が欠かせません。しかも、それは、単なる空想であっても、あるいは逆に悲観であってもいけません。高い理想を持ちながら、現実を鋭く分析できる「高い知性」が求められています。その「高い知性」の基礎となるのが「確かな学力」です。 生徒たちの能力・才能は無限です。しかし、どんな能力や才能があるのか、それはチャレンジし、努力する中で、結果としてわかるだけです。「結果は後から着いて来る」という言葉がありますが、まさにその通りです。 「豊かな学び」の体験を通じて、知る喜び、知的好奇心、知ってそれを応用する喜び、知性が輝きを増す場が学校です。本校は、こうした「豊かな学び」の場をさまざまに提供し、一人ひとりの生徒が自分の可能性を発見し、可能性を顕在化させることができます。自己発見、自己実現の喜び、「学ぶ喜び」を掲げている理由です。 もう一つは、「誠実・礼儀」です。
国際化の時代である現代社会は、グローバルな視点を持ち、世界各地の人々とコミュニケーションをとり、人間関係を構築していくことが必要です。そのためには、高い言語能力とともに「豊かな人間力」が必要です。本校は、「人は人との関わりの中でこそ人として育つ」という観点を重視し、人間関係の力(友情と信頼の醸成、集団づくりや自治の力)を育て、「誠実さや礼儀」を育てることを大切な目標にしています。 世界はますます複雑化し、価値観も多様になります。異なる文化・意見・立場などを相互に尊重しながらも、目標に向かって粘り強く人間関係を調整し、人を動かすことのできる力は、人間として大切な資質であり、能力です。そんな「誠実さ」とともに、周囲から認められる「礼儀正しさ」を身につければ、どんな場面に出会っても臆することはありません。
三つめは、「キャリア・クリエーション」です。 法政大学は、創立から128年という歴史と伝統、「自由と進歩」「進取の気象」を建学の精神とする総合大学です。法政大学は、この数年の間に非常に大きな改革を行い、4月には15学部の総合大学へと進化をとげました。いまもっとも注目すべき大学です。その法政大学が重視しているのが、「キャリアの力をどう育てるか」というテーマです。変化の激しい現代の社会にあって、実社会で活躍できる総合的な人間力が求められています。このニーズに応えようというわけです。
本校が「キャリア・クリエーション」を掲げているのも、法政大学の改革と連動したものであり、中・高・大の一貫教育を意識したものです。
本校が、「真の付属校」と称しているのもそうした意味からです。10年先、20年先の社会人としての自分の未来をイメージし、自分の将来を、自分で考え、自分で切り開くことができる力を育てることを目標としています。本校は、法政大学の知的財産を活用し、これからの時代がどのようなものになろうとも、グローバルな視点を持ち、自分一人だけでなく、多くの人が幸せになれる、ほんとうの意味での幸せを求めて行動できる人材の育成をめざします。
本校は、もう一つ、今年度の大きな目標として、「自治の精神にあふれた規律ある学校、大学と連携し、地域とともに歩む学校をつくる」ことです。 学校は、生徒と保護者、教職員によって構成されています。これらの信頼関係の構築が大切です。本校の伝統は、「自主・自律の精神」です。自分たちで目標を決め、その実現をめざして、自分たちでルールをつくる。こうした自治の精神にあふれた規律ある学校を、生徒たちや保護者のみなさんと力を合わせてつくっていく所存です。 そうすることによって、地域との関係づくりも進むと思います。地域のみなさんと共に歩む学校をめざします。また、これらを推進する上で、大学との関係を強化し、連携することがますます重要になります。中・高・大の一貫教育の充実をはかります。
沿 革
1936年(昭和11年)、本校の前身である法政中学校および商業学校が、市ヶ谷の現大学校地に創立。その後、戦災にあい、1946年(昭和21年)に、武蔵野市吉祥寺東町に移転。1948年(昭和23年)、新学制により法政大学第一中学校・高等学校を開設。2007年(平成19年)三鷹市牟礼に移転、法政大学中学高等学校を開校。(写真は吉祥寺移転当初の新校舎)
1936 (昭和11) 法政中学校、市ヶ谷(現大学校地)に創立
1946 (昭和21)年 吉祥寺に移転
1947 (昭和22)年 旧制法政中学校に新学制による中学校を併設
1948 (昭和23)年 新学制による法政大学第一中・高等学校を開設
1951 (昭和26)年 グラウンド、練馬区立野町に完成
1956 (昭和31)年 中学棟竣工
1964 (昭和39)年 高校棟・理科棟竣工
1971 (昭和46)年 高校、服装の自由化を実施
1972 (昭和47)年 体育館竣工
1977 (昭和52)年 プール完成
1985 (昭和60)年 ニュージーランド・ケルストン高校と兄弟校提携
1986 (昭和61)年 創立50周年記念式典、記念会館竣工
1989 (平成元)年 中学、英ポクリントン・サマーキャンプ開始
1990 (平成2)年 中学3クラス、高校6クラスの現体制を開始 中学・ワークショップ開始
1992 (平成4)年 特別教室棟(コンピュータ、LL教室など)竣工
1994 (平成6)年 中学・高校カリキュラム改訂(高校、生活文化科、選択講座開始)
1996 (平成8)年 創立60周年記念式典
1999 (平成11)年 付属3高校、英シェフィールド大学夏期語学研修開始
2002 (平成14)年 中学、カリキュラム改訂 コンピューター・LL教室リニューアル、校内LAN整備
2003 (平成15)年 高校、カリキュラム改訂(情報科開始)
2004 (平成16)年 法政大学と3付属校の協働プログラム「カリフォルニア夏期英語&IT研修」開始
2005 (平成17)年 スクールカウンセラー設置
2006(平成18)年 制服順次導入(中1・高1より)
文部科学省より「スーパーイングリッシュランゲージハイスクール(SELHi)」に指定される。
中学、オーカム・サマースクール開始 学習支援室を開設
2007 (平成19)年 法政大学中学高等学校開校(三鷹市牟礼に移転) 新カリキュラム導入(中学:2-2-1-1の新システム、高校:移行期カリキュラム)
学習について
○確かな基礎学力を身につける法政大学中学高等学校の「2-2-1-1システム」
・生涯にわたる基礎を確実に身につける
あなたは、自分がなぜ勉強するか考えたことがありますか?大学進学というゴールのためでしょうか?
常に自己を高めることが求められるこれからの時代、自分をより成長させるためには、大学進学後、そして社会に出てからも学び続けることが必要となるでしょう。法政大学中学高等学校では、その基礎となる「学ぶ姿勢」「学ぶ習慣」─ すなわち生涯にわたって活かせる「基礎学力」を確実に身につけることを目指しています。
・「2-2-1-1システム」によるカリキュラム
本校のカリキュラムは、自分の能力を引き出し、自分自身で自らをプロデュースしていくことができるようになることを目指して、「基礎力養成プログラム」と「高度教育プログラム」とに分けてデザインしています。
基礎力養成プログラムでは、基礎的な学力としっかりとした学習習慣の確立を目指します。そのため英国数の3教科を重点的に時間配分し、将来につながる「学ぶ姿勢」「学ぶ習慣」を身につけていきます。また、高度教育プログラムでは、多彩な選択講座の中から授業を選んだり、法政大学の豊富な教育資源を活用して、高校にいながら大学での学びを体験することが可能となります。
この2つのプログラムをさらに効果的にするために、学年の特性に合わせてさらに2段階に細分化したものが「2-2-1-1システム」であり、「学びでこそ希望の未来を可能にする」ことを保障する本校独自のシステムです。
○法政大学中学高等学校の2-2-1-1システム
・基礎力養成プログラム
【ファーストステップ(中1、中2)】
本校では特にこのファーストステップを重視し、「学習習慣の確立」「自宅学習の仕方」「人間関係の基本的な常識(マナー・モラル)獲得」等々、人として生きていく上での基本的なことがらを定着させることを最重要課題と位置づけて教育活動を行います。
ある研究結果によれば、中高一貫校の生徒の多くが、中学入学後からの2年間で学習習慣が落ち込み、中3、高1でそのピークを迎え、その後、進路の目標が定まると徐々に回復していくとされています。「のびのびとした大学付属校」という雰囲気は大切ですが、それは勉強をしなくなってもよいということではありません。毎日の学校での授業や家庭学習を大切にし、さらに付属校ならではの活動に打ち込むことができるということが、皆さんがイメージする大学付属校ではないでしょうか。「自分の将来を自分の思うままにデザインできる自由」を獲得するための基礎を、この時期にしっかりと養っていきます。
【セカンドステップ(中3、高1)】
セカンド・ステップでは、ファーストステップで培った学習習慣と学力を前提として、さらに主体的に学ぶ楽しさを身につけていきます。学外(同窓生や保護者、市民の方々)と接触する機会も積極的に設けて、人格・モラルを磨くことも積極的に行います。
高1では高校からの入学者と混合クラスを編成し、生徒同士で、より相互に刺激を与え合えるようにします。さらに、高校からの入学生向けに、内部進学者の先取り的な授業内容に十分についていけるようなサポート体制を設けていきます。
・高度教育プログラム
このプログラムは、全員が共通に受ける授業と選択授業とから構成されており、選択授業にはサイエンス・プログラム、ヒューマニティズ・プログラム、インターナショナル・プログラムが設定されています。高2では各プログラムの入門的な授業、高3では各プログラムの内容をさらに深めたり、大学付属校のメリットを最大限に活かして大学の授業に参加したりすることもできるようになります。
これらは、特定の学部に進学することを強制するものではありません。例えば、経済を学びたいと思う生徒がサイエンス・プログラムの科目を学んで科学的に経済を考察したり、インターナショナル・プログラムの科目を学んで国際的な視野から経済を考察したりすることができるようにデザインされているのです。(ただし、学部・学科によっては、進学のためには習得を義務づけられている科目もあります)
また、選択授業の中には、高2・高3の合同総合ゼミ(仮称)も設置する予定です。すでに2006年度から、ゼミ形式の授業が行われています。高2または高3で実施されるリサーチプロジェクトは、ゼミ単位で活動することになっています。
【高度教育プログラム1(高2)】
高2では、週6時間の選択科目以外は、ホームルームクラスで共通の科目を履修します。週6時間の選択科目は、先にあげた3つのプログラムから1つを選択し、そのプログラムの科目は2科目以上受講します。
選択科目の中には、英語資格試験の演習講座、大学入試センター試験対策講座、あるいは復習中心の授業まで用意する予定です。これらの中から、自分の希望に合わせて自由に選ぶことができます。
【高度教育プログラム2・高大連携プログラム(高3)】
高3では、高度教育プログラムの特徴である選択科目を16時間学習することができます。高2での入門的な授業をさらに発展させ、大学進学後につながる学習を進めます。選択科目の中には、大学の授業に参加できるものも含まれています。これは、高校の単位として認められると同時に、法政大学の当該学部に進学した場合には、その学部の単位として認定されます。そのほか、高3でも、センターテスト対策講座やリメディアル授業が開講されます。
【合同総合ゼミ】
大学のゼミのように、各テーマごとに少人数でテキストを輪読したり、あるテーマについて調べて発表したり、その内容について議論やディベートを行うものです。基本的には高2、高3の2年間受講し、卒業時には研究成果を論文などの形でまとめ、発表します。
自主的・主体的な学習活動を通じて、生徒の問題発見能力、考察力、問題解決能力を伸ばすこと、自ら調べ発表(プレゼンテーション)すること、そしてお互いに質疑や討論ができる能力を育てることを目的としています。
また、高2または高3では、ゼミ単位で1回2泊〜4泊のリサーチ・プロジェクト(研修旅行)を実施することになっています。
○進路について
◆「なりたい自分を創造する」
法政大学中学高等学校が目指すのは生涯にわたって自分をプロデュースする力
皆さんは「将来のあるべき自分」について考えてみたことがありますか。
普通このような問いかけに、「○○大学に進学する」「△△学部の□□学科に進学する」と答えてしまう生徒も多いものです。「進路を考える」ということが「行きたい大学を考える」「行きたい学部・学科を考える」ことになってしまうのです。
私たちが望んでいるのはそのようなことではありません。10年、いや少なくとも20年先、君たちが30代半ばを過ぎてどのように生きていたいか、ということを考えてほしいのです。
20年先はどんな社会になっているでしょうか。政治も経済も、そして社会全体が現在と大きく異なっていることは間違いありません。若年世代の人口が減って、65歳以上の人や外国からの労働力を活用しなければ社会が成り立っていないかもしれません。いまは国際競争力を誇る日本ですが、BRICsのような他の国々に猛追され、20年先にはいくつかの国に追い越されているかもしれません。20年先の将来を考えるということは、このようなことを完璧に予想することではありません。そもそも20年先の社会は、現在ではまったく想像もできないことも含めて様々なことが起こりうるからです。したがって、今の価値観だけを頼りにして、学部や就職のことを考えたりすることは、必ずしも正解ではないのです。
君たちが今後身につけておくべきこととは、将来の社会がどのように変化したとしても、それに対応できるバランス感覚のもと、「自分の意志で自分の未来を創り出す力」、言い換えればそれまで存在しているパラダイム*を超えて、将来の「あるべき自分」づくり、すなわち自分自身をプロデュースする力にほかならないのです。その力を身につけていくことが、本校の進路指導の根幹です。
(パラダイム・・・考えるためのフレームワーク、枠組み)
そのためには、受け身の姿勢ではいられません。何となくレールに乗っている、周りの友達の意見にただ流されるというのではなく、将来の自分はこうあってほしい、こうなっていよう、というライフ・デザインを自分から創っていくような姿勢でなければなりません。将来を考えるということは「自分さがし」ではないのです。「自分づくり」なのです。ですから、「いま手に入れられる開放的な自由」に惑わされることなく、自分の目標を実現するためにどうすればよいかを考え、自らを奮い立たせてしっかりと取り組めるよう、つまり「自分の将来を自分の思うままにデザインできる自由」を手に入れられるように、仕向けていかなければならないのです。
君たちが、自分の意志で未来を創り出すことができるよう、法政大学中学高等学校では様々な面からバックアップをしていきたいと考えています。これからどのような社会に変化していこうとも、あるべき自分に向かって自らをプロデュースしていく力を身につけていけるよう、そして、そのための充実した中学校生活、高校生活を送れるようにしていきましょう。
◆進路指導プログラム
第1ステージのプログラム(中1、中2)面接週間(4月)
入学して(クラス替えをして)すぐに、担任が君たちとコミュニケーションをとるための面接週間が設定されます。担任との個人面接は、面接週間以外の時期にも必要に応じて随時行われます。
第1ステージでは、特に「学習習慣の確立」「自宅学習の仕方」「人間関係の基本的な常識(マナー・モラル)獲得」を重視し、将来の進路選択に向けて、学力と人間力を身につけます。
・学力検査の実施
全国的な指標から見た学力を検証し、併せて学習習慣、生活習慣との相関を調べ、HR指導や個別指導に活かしていきます。
第2ステージのプログラム(中3、高1)
・客観的検査の実施と指標の活用
自分自身を多角的に知るための検査や、自分の学部・学科や職業の適性を知るための検査を実施します。これらは、決して自分の特性を完璧に言いあてるものではありませんが、「自分自身が知らなかった自分」の発見につなげることができます。
まず、自分のことを多面的に知ることが、なりたい自分づくりの第一歩です。
なお、これらの取り組みはすでに2005年度から始められており、これまでにYGPI性格検査や、キャリア教育支援プログラムR-CAP edition for teensを実施しています。
その結果をもとにして自分自身を見つめ直したり、大学の学部や学科、職業についての知識を深めています。もちろん、担任などとの面談などでも活用されています。
・法政大学キャンパス見学会、学部説明会
法政大学3キャンパス(市ヶ谷・多摩・小金井)を訪れて、大学の先生から各学部・学科の説明を聞きます。
現在までは高校2年次に法政大学の学部・学科説明会を実施してきましたが、早くから目的意識を持って学習に取り組めるよう、また高2からの選択授業を決める際にも活かせるよう、2007年度入学生からは高校1年次に実施します。
第3ステージのプログラム(高2)なりたい自分をイメージする
第2ステージでの客観的な検査や指標を通じて学んだ知識をもとに、第3ステージでは、実際に「なりたい自分」をイメージできるようにしていきます。できるだけ、近視眼的に考えるのではなく、10年先、20年先を見通して考えることができるようにします。
・選択講座 (2007年度中学入学生は高2で6時間、高校入学生は高2で4時間)
選択授業は、単に授業を選択するということだけではなく、「選択する」ということを学ぶチャンスでもあります。
数多くの選択講座の中から自分で選ぶためには、自分が何を学びたいか、学ぶべきか、そして、そのことをどう活かしていきたいか、ということをしっかり考え、自分自身と向き合わなければなりません。このことは、自分の進路を考えることと、まったく同じ作業です。自分の興味の幅を広げ、自分自身をどのように伸ばしていくか、考える機会にしてもらいたいと考えています。
・担任や進路指導室による相談
新キャンパスには様々な資料や情報が集められた進路指導室が設置されます。
本校では法政大学への推薦権を保持したまま、他の大学に受験ができる制度があります。今後は、卒業後の進路について様々な可能性を模索する生徒が増えてくることでしょう。選択肢が多いことは一見よいことですが、一方で、何をもとに、どのように選択するか、ということを考えることができないと、結局、選択肢の多さに翻弄され、深く考えずに選んでしまったり、周りに流されてしまったりすることになりかねません。
進路指導室では皆さんが自分の将来の選択をする際に、後押しできるようなアドバイスを随時行っていきます。また進路指導室だけでなく、担任との面談も、4月の面接週間だけでなく、必要に応じて随時実施されますので、適切なアドバイスをしていきます。
第4ステージのプログラム(高3)「なりたい自分」づくりのためのプロデュース
なりたい自分づくりのために何をすべきかを考えて、実際に行動に移していく時期が第4ステージです。
選択講座や各種プログラムをはじめとして、本校が法政大学と連携して提供できるあらゆる資源を、積極的に活用してください。
・選択講座 (2007年度中学入学生は週16時間、高校入学生は週10時間)
高3での選択講座は、高校の学習範囲の復習的なものから発展的なもの、センターテスト対策講座などのほか、大学の授業に参加できるものも用意する予定です。
これは、高校の単位として認定されるだけでなく、法政大学の当該学部に進学すれば、大学進学後の単位として認められるものです。
これが実現すれば、高校生のうちに大学進学後の時間のゆとりを作ることができ、自分のキャリアデザインをさらに広げるための取り組み(例えば資格に挑戦したり、外国語を身につけたりすること)が可能となります。
大学付属校のメリットを最大限に活かすことができるのです。
◆大学進学制度
・法政大学への進学
本校の卒業生のほとんどは、推薦入学で法政大学へ進学しています。法政大学への進学には、高校3年間の総合成績をはじめ、本校が定めた一定の基準を満たすことが必要です。それによって各学部への推薦入学資格を得ることができます。
その基準のうち、英語資格の基準は英検2級となっています。このほかTOEIC Bridge、GTEC、pre-TOEFLなどの資格についても同等の基準が設けられています。これらの資格は、学内で定期的に実施されていますので、早いうちから取り組むことができます。
・他大学の受験
2007年度高3より、他大学を受験する場合は法政大学への推薦する権利をもったまま受験することができます。これは国公立大学、他私立大学を問わず、また学部・学科も問いません。
皆さんが法政大学中学高等学校で得たことを卒業後どう活かしていくか、皆さんには選択する自由とチャレンジする自由が与えられているのです。
国 語
本校の国語教育の目指すもの
皆さんは、何のために国語を学ぶのでしょうか。「読み・書き・そろばん」という言葉が示すように、国語はこの人間社会で生きていくために重要な科目であるということは誰もが知っていながらも、なぜ学ぶのか、どのように学ぶのか、といったことは漠然としているのではないでしょうか。
本校では、国語という科目は、「ことば(言語)のはたらきを学ぶことを通して、人間として今いるこの世界(現実)をみつめ(認識し)て、自分自身がいきいきと人生を生きる力を身につけていく」科目であるととらえています。ことば(言語)は、ただ単に物事やメッセージを伝え合うだけの道具ではありません。ことばは、他人の心のひだや、自分のもやもやした気持ちに形を与え、自分自身に確からしさを確認させてくれる大切なものです。ことばがあるからこそ、自分の心も見えるし、抽象的な思考も可能になるのです。
このような観点から、本校では「ことばの力」を「生きる力」ととらえ、母語である「日本語」の基本をしっかり身につけてもらうと同時に、豊かな感性と、現実社会をしっかりと認識できる力を身につけてほしいと考えています。
・カリキュラムの特徴
発達段階に応じた読む力、書く力の修得に重点を置きます。ファーストステップ(中1、中2)多読→ セカンドステップ(中3、高1)多読→ 高度教育プログラム1(高2)精読→高度教育プログラム2(高3)精読の流れをイメージしながら読書指導に力を入れ、ファーストステップ(中1、中2)では、「ちくまプリマー新書」から「岩波ジュニア新書」レベルの本が抵抗無く読めるよう、また、セカンドステップ(中3、高1)では、「岩波新書」や「講談社現代新書」、そして最終的な出口としては「中公新書」や学術論文のレベルが読みこなせるような読書力を養います。また、書く力としては、見やすいノートのまとめ方から始まり、段階を踏んで、原稿用紙の使い方、レポートの書き方、原稿用紙5枚を書く能力、そして最終的な出口としては、様々な参考文献を引用しながら、原稿用紙10枚を、構成立てて書ける文章力を養います。また、古典分野においても、高度教育プログラム1(高2)段階までには、大学受験レベルに必要な古典知識は身につけ、高度教育プログラム2(高3)段階では、大学のゼミ研究に堪えうるような古典研究が行えるレベルの授業を、必修選択授業などで数多く設ける予定です。
【ファーストステップ(中1、中2)】
幅広く多種多様な日本語(小説、説明文、詩、短歌、俳句、古文、漢文も含む)に触れる機会を数多く持ちます。そのため、週5時間の授業を現代文と古典というようなジャンル分けはせず、便宜的に読解(3)と表現(2)というジャンル分けにし、読解分野では、文章の要約、段落構成の把握、接続詞による論理展開、指示語の指示内容などを正確に読み取る基礎的な訓練を行います。さらには、文章が書かれた背景や、時事的な社会問題について考え、自分自身の考え方や社会や世間のあり方についても考えていきます。中1段階では、特に辞書をこまめに引く習慣を身につけ、その言葉の使われ方や、その言葉から派生する意味の広がりを奥深く調べていくようにします。
また、表現分野では、朗読、暗誦から書き言葉による表現まで、多彩な表現力を身につけます。「書く」ということについては、毛筆からペン習字までの書写の技法、そして見やすいノートのまとめ方から原稿用紙の使い方まで、基本的な文章表現の技術を身につけます。漢字検定4級、3級、日本語文章能力検定5級、4級レベルの能力をつけてもらうようにします。
【セカンドステップ(中3、高1)】
中1、中2の基礎学習期間を通じて得た技術や方法を駆使しながら、論理的、客観的に物事を見つめる力、そこに自身の主観を投影できる力を養成します。さらに抽象的な概念を操作し、具体例を用いて表現することができるようにします。
セカンドステップでは現代文と古典に分け、古典は中3で週1時間、高1で週2時間の割合で勉強し、古文漢文を読み解く上で最低限必要な知識を身につけます。漢字検定2級、日本語文章能力検定3級レベルの能力をつけてもらうようにします。
【高度教育プログラム(高2)】
サードステップでは現代文が3時間、古典が2時間の割合で勉強します。現代文は、主に論理構成がしっかりした評論文を精読していきます。大学受験に必要な思想用語やキーワードなどはこの段階でしっかりと押さえた上で、高3の出口に向けた「原稿用紙10枚を書ける文章力」を養うためのトレーニングを行います。まずは序論、本論、結論などの形式に則った形で原稿用紙5枚を書ける力を養います。古典は、古文漢文ともに多様なジャンルの作品を読み込み、複眼的な視座を養成します。大学受験レベルに必要な文法事項は全てこの段階でマスターし、自力で古文漢文が解釈できるようにします。
【高度教育プログラム(高3)】
高3段階では、必修科目としての国語の時間は2時間で、これまでのステップの中で学習してきた内容の核となる部分を学習し、その発展的な部分は選択講座で伸ばすということを基本とします。必修の2時間では、古今東西を問わず「名文」と呼ばれるようなハイレベルな作品(岩波文庫の赤青黄緑表紙をイメージ)や、学術論文のように構成や論理展開がしっかりした、ハイレベルな文章を読んでいきます。そうした「名文」や論文で文章作法を検証しながら、最終的には、「卒業論文」として原稿用紙10枚を書ける文章力を養います。連休や長期休暇ごとに構想メモや下書き構成などの課題を設け、中間発表の場などを設けながら基礎作業を進めて行きます。
社会
本校のめざす社会科教育
いま、私たちは、21世紀と言う時代を生きています。そして、これから本校で学ぶみなさんが大人になる10年、20年先には、皆さんがこの21世紀の中心的な担い手となっているはずです。
社会科という教科は、この私たちが生きている社会とは、どのようなものであるのかということを知り、やがてはこの社会の形成者として生きていくために、どのように考え、行動すればいいのか、ということを学ぶ教科です。つまり、将来、民主的な社会の形成者として「学び、調べ、行動できる」、その基礎となる認識と力量、そして意識を形成します。これが本校のめざす社会科教育の目標です。
【ファースト・ステップ(中1、中2)】
まず、中学1,2年の段階では、私たち人類が今日まで、どのように生きてきたのか、ということを、数千年とか数万年という過去にまでさかのぼって見ていきます。私たちはどこからやってきて、そしてどこへ向かおうとしているのか。
遠い過去≠ゥら現在≠ヨ、そして未来≠ヨとつながる時間的な経過の中で、社会をとらえる見方・考え方を身につけていきます。これが歴史学習です。日本の歴史を中心としながら、世界の歴史の流れも学びます。
他方、私たち人類が暮らしている諸地域は、地形・気候などの自然環境、そして歴史や伝統・文化などの社会環境といった要因の下に形成されています。それらの特徴を学び、空間的な広がりの中で、社会をとらえる見方・考え方を身につけていきます。これが地理学習です。
ファースト・ステップでは、この歴史学習と地理学習を平行して進めます。授業は、さまざまな視聴覚教材やプリント教材を使って進めます。また、ノートのとり方、まとめ方など学習の基礎となる力をつけることを大事にしています。
【セカンド・ステップ(中3、高1)】
中学3年では、これまでの歴史・地理学習の基盤の上に、公民的分野の基礎を学びます。政治分野では、憲法学習を軸に、政府の役割・国会のしくみ・裁判制度・地方自治などを学びます。また、経済分野では、貨幣・流通・物価・企業などを学びます。第二次世界大戦後の歴史(戦後史)学習とも関連させながら学習を進めます。
この段階では、日々のニュースに関心を向け、実際の問題と関連させて学ぶことが大切です。また、関心を持った事柄を調べて、レポートにまとめたりします。そして、それらを発表することを通じて、意見を交換し、自分の意見を持ち、発信することも大切にします。
高1では、<地理A>と<世界史A>を学びます。ここでは、新たに世界の諸地域の特徴と歴史を学び、グローバルな視点を持って生きるための基礎を学びます。
現代は、科学技術の発展にともない、世界の一体化がますます進んでいます。インターネットを使えば、世界の情報を瞬時にしてつかむことができます。その一方で、戦争や地域紛争が世界の動向に大きな影響を与え、また環境・資源問題はますます深刻化しています。日本だけでなく、この世界が持続するためには国際社会の相互理解と協力が不可欠です。
<地理A>では、こうしたグローバルな視野と視点を養うことを重視します。
<世界史A>では、大航海時代からの500年余りの歴史を概観し、世界の諸地域が、一体化しつつ、どのように形成されてきたのかを学びます。特に、近現代史を中心にして学習します。
【高度教育プログラム(高2)】
高校2年では、<日本史A>と<現代社会>を学びます。
<日本史A>では、高校1年で学習した世界史的視野の上に、日本の近現代史を学びます。現代の日本は、近代の日本の歩みの上に築かれています。近代から引き継がれるべき現代日本の課題は何かを学び、考えます。
<現代社会>は、テーマ型の授業です。現代社会の諸問題から、いくつかの課題を取り上げ学習します。大きく変わる労働の問題、戦争と平和の問題、環境問題などを取り上げます。「正解のない問題」を一緒に学び、考えることがこの授業の特徴です。
【高度教育プログラム(高3)】
高校3年では、<政治・経済>を学びます。これまで学習してきた基礎の上に、政治と経済を学びます。特に、理論を中心にしながら、実際とかかわらせながら学習します。6年間ないしは3年間の総まとめです。
数 学
本校の数学教育の特徴
よく理数系などという言葉を耳にするために、数学はどちらかというと「理科」と密接な結びつきがあるようなイメージがあります。確かに数学と理科は自然科学の分野において、切っても切れない関係にありますが、だからといって理科とだけ結びつきがあるのではありません。現代ではものを売ったり買ったりする場面や、最小のコストで最大の利益を求めるようなときに、過去の実績やそれらの分析が必要とされています。データを利用・分析し、その結果を役立てていくことは、現実に行われている数学の応用の一つなのです。ところで、これらの実践的な実社会への応用は、すべて皆さんが学校で学ぶ数学が基礎となっています。十数行もかけて説明しなければならない理論を、皆さんが学ぶたった一行の式で表すこともできるのです。数学は「理系」をはじめとして、様々な「科学」を学ぶための道具となるのです。
法政大学中学高等学校では文系、理系を問わず、高校3年生まで数学の必修授業を受けることになります。これは、将来どのような進路を選択するにしても、物事の本質をとらえ、論理的な思考力をもって問題を解決に導いていくことができる力が必要であると考えるためです。数学を道具として、そして数学を学ぶことによって身につける論理的な思考力によって、将来自分が直面する様々な問題の解決に役立ててほしいと考えています。
・カリキュラムの特徴
中学から高校まで無駄のない効率的なカリキュラムを展開します。ただし、高校2年までに全カリキュラムを修了させ高3では受験対策を、ということではありません。中学のカリキュラムはファーストステップ(中1,中2)終了までに終えますが、その後は一斉授業と習熟度別授業を組み合わせて着実に学力を身につけ、また、他校ではあまり扱われていない、行列や統計などの分野も含めて幅広く学習し、6年間で6年間のカリキュラムを終えることになります。
理工系、医歯薬系の進路を希望する生徒に対しては、必修授業に加えて「理系数学V」などの進学に必要な教科を、選択授業で受講します。センターテスト対策や大学の理工系学部に進学後を見据えた高度な問題に取り組む講座は、特別講座期間に設置されることになっています。
【ファーストステップ(中1、中2)】
基礎的な計算力、思考力を身につけることはもちろんのこと、何より基本的な学習習慣を身につけることに集中的に取り組みます。学校での授業と、その前後に家庭で予習、復習をしっかりと行えるようにしていきます。
週6時間の授業のうち代数が3時間、幾何が3時間です。それぞれ、3時間のうち1時間は演習が中心となります。この時間には教室に2人の先生がいますので、質問をしたり、勉強方法について相談することができるでしょう。また、解答をていねいに書き、他の人が読んでもわかりやすいものにする練習も可能となります。教材は、体系数学を用いる予定です。
また、特に必要とされる生徒に対しては週に1回指名補習の時間を設け、学力の定着をはかります。
【セカンドステップ(中3、高1)】
中3からは数学A(週4時間)、数学B(週2時間)となり、数学Bでは習熟度別に授業が行われます。高校数学T、数学A、数学Uの一部の内容を扱います。
ある調査によれば、高校生が数学でもっとも多くつまづく箇所が「2次関数」であるということです。この項目の中には、関数の概念、平方完成、2次方程式、2次不等式など、高校で数学を学ぶための基礎がすべて凝縮されています。本校では、特にこの項目については徹底的に反復学習し、高校数学の基礎をしっかりと築いていきたいと考えています。
【高度教育プログラム(高2)】
授業は、数学U(週2時間)、数学B(週2時間)です。高2では、様々な関数と微分・積分、数列、ベクトルについて学びます。
また、選択授業や特別講座では、学力テストやセンターテスト対策のための講座からリメディアル講座も設置し、生徒の希望に合わせて幅広く対応していきます。
【高度教育プログラム(高3)】
必修授業は週2時間です。この時期は本校での学習の総まとめの時期であると同時に、大学進学後につながる学習をする時期です。本校では、高3では文系、理系を問わず大学進学後に必要となる線形代数学や統計学の基礎となる内容を扱います。
また、理工系、医歯薬系を希望する生徒に対しては、必修授業のほかに「理系数学V」など理系に必要な選択授業を受講します。数列や関数の極限、いろいろな関数の微分、積分とその応用を、しっかりと身につけていきます。
理 科
本校の理科教育
「理科」とは「自然のしくみ」を考えるための科目です。理科では、我々の生きている地球や宇宙、モノ(物質)の成り立ちについて、また、生き物の生き様や体のしくみについて考えます。
皆さんが学習する理科は、「自然科学」とも呼ばれ、昔から人類が自然のしくみを解き明かしてきたのと同時に、科学技術を発達させ、現代文明を作り上げてきました。科学と人間との関わり合いについても学習し、自然とのつきあい方を考えましょう。
理科の勉強を通して自然の全体像を習得し、社会人としての基礎教養を身に付けます。皆さんが自然現象および自然界をしっかり認識できる力を身につけ、正しい自然観をうちたてることを目指します。
・カリキュラムの特徴
本校では、広く自然の姿を知ってもらうために、全員共通の必修講座で自然科学の全分野(物理・化学・生物・地学)を学習します。理科は理系の生徒だけの科目ではありません。幅広い知識と教養を身につけるため、自然の全体像をつかむために、全員が必修科目の中で6年間かけて全分野を広く学習します。
本校では文系・理系にクラスを分けないで授業を行いますが、理系進学者や大学受験で理科を受験する生徒に対しては、選択講座の中で対応します。
【ファーストステップ(中1、中2)】
ビーカーに水を入れて熱してみましょう。やがて水は勇ましく沸騰するでしょう。「この時の温度は100℃である」と習ったことはあります。でも本当でしょうか。真心込めて30分も40分もガラガラ煮ていたら、「いつか100℃を超えるかもしれない」と、あなたは考えるでしょうか。「よし、先生に道具を出してもらって自分で納得するまでやってみよう」と、あなたは考えるでしょうか。それとも本にそう書いてあるのだから、そんなつまらないことで時間をつぶさないで、「もっとまじめな勉強をした方がいい」と、あなたは考えるでしょうか。
どちらが正しい学び方なのか、考えてみましょう。
人間の遠い祖先は、大昔、サルの仲間から進化したといわれています。それは本当でしょうか.そうだとしたら、それはどうしてそんなことが起こったのでしょうか。そんなことを一生懸命考えることは、あなた方自身にとってとても大切なことだと考えるでしょうか。試験には出そうにないし、会社勤めにも必要なさそうだし、第一自分の目で確かめられないし、ムキになるのはばかばかしいと考えるでしょうか
どちらが正しい学び方なのか、考えてみましょう。
理科は自然のしくみをみんなで考える科目です。皆さんの身の回りにある、いろいろな現象に目を向けてみましょう。いろいろな動物や植物を観察してみましょう。夜空を見上げてたくさんの星を観察しましょう。いろいろな疑問が沸いてきます。
理科はそういう疑問をみんなで考え、地球や宇宙のしくみやいろんなモノの成り立ち、生き物の様子を楽しく学びます。
中1の理科(3単位)
モノはすべて原子の集まりだ!/生き物の生活/体と細胞(1)/日本の気候
中2理科(3単位)
モノは全てでんき(荷電粒子)の集まりだ!/体と細胞(2)/ヒトの体/四季の星座
【セカンドステップ(中3、高1)】
中3では、<化学>と<生物>を学びます。
<化学>では、「モノ」のでき方の違い、「モノ」を作っている「細かいつぶつぶ」の規則性や特徴などについて学んでいきます。自然の中にある小さな「モノ」から、大きな「モノ」にかけて、作られている「細かいつぶつぶ」を中心に観たり、考えたりすることのできる「目」を養います。
<生物>では、中1・中2の学習をふまえて、地球上の生物の歴史を学びます。太古の植物が現在の植物にまで進化してきた中で、動物も進化し、その中で人類が生まれてきたことと、人類が、それまでの動物と、どのように違う生物として誕生したか、を学びます。
高1では、<物理>と<化学>を学びます。
<物理>では最初に力について考えます。その昔、イギリスのニュートンは考えました。「リンゴは地球の引力を受けて落ちる。だから、もっと高いところにある月だって同じ地球の引力を受けているはずだ。なのに、なぜ月は落ちてこないんだろう?」
授業ではまず、太陽系の天体の運動のしくみを解き明かし、いろいろな星(天体)について考え、宇宙の姿を見ていきます。後半は「エネルギー」を考え、エネルギーの移り変わりを通して自然界におけるエネルギーの保存と、人類と自然との関わり方について学びます。
<化学>では、中3で身につけた「モノ」の観かた、考え方を使って、なぜ化学変化が起きるのか、などを学習します。その中で、「モノ」の変化が「細かいつぶつぶ」間のエネルギー変化やつながり方の違いによるということを考えることができる「目」を養います。
【高度教育プログラム(高2)】
高2では、必修授業として<物理>を学び、選択講座として<有機化学(サイエンスプログラム)>と<生物>の2つを設置しています。
<物理>では、高1で学習した内容を踏まえて、身の回りにある様々な自然現象を物理的に考えます。熱、音、光、電気と磁気、発電、電磁波、さらに地球物理学分野(気象現象や造山運動など)を扱い、物理的自然観を養います。
選択講座<有機化学>では、炭素を骨組みにしてできている炭素化合物について、その分類や各分類の反応性、性質などを系統的に学習します。将来、理科系、特に医学部・薬学部、あるいは法政大学理工学部の物質化学科もしくは生命機能工学科など、化学系・生物系の学部に進みたい生徒は履修することが望ましいです。
選択講座<生物>では、まず、さまざま生物と、生物が作っている世界について、具体的に学びます。次に、生物の世界と水・空気・岩石・鉱物など無機物の世界とのつながりについて、最後に、地球上に人間が出現して以降の、特に生物の世界の変遷について学び、生物の一員としての生き方を考える素地を作ります。
【高度教育プログラム(高3)】
高3では、必修授業として<生物>を学び、選択講座として<物理(サイエンスプログラム)>と<高分子化学(サイエンスプログラム)><地学>の3つを設置しています。
<生物>では、オリジナルテキストにより、将来どの分野に進んでも最低限必要と思われる4つの分野について学びます。まず、生物の体の構造を学び、次に、同化と異化によって生命が維持される仕組みを学び、3つめに、生物の特徴が子孫に受け継がれていく仕組みを学びます。最後に、全生物のつながりによって作られている世界と、その中で人間が占める位置について学び、自分が生物界の一員であるとともに、特殊な存在であることを学びます。
選択講座<物理>では、将来、理科系に進み、研究者や技術者を目指す生徒のための講座です。高1・高2の物理で未習の内容に加えて、物理現象の数学的記述方法について習熟します。工学部進学者や、大学入試で物理を受験する生徒はこの講座を履修する必要があります。
選択講座<高分子化学>では、高校2年生までに身に付けた理論化学、無機化学、有機化学の知識を利用して、我々の身のまわりに存在する有機高分子や我々自身を構成している生体高分子、生命発生の謎や進化、遺伝についても分子化学の視点から学習します。我々自身の生命活動が化学反応で成り立ち、高分子が我々の生活に直接関係あるものであると再認識できることを目標としています。理学部の化学や生物、医歯薬学部系、農学部などへの進学を希望する人にはお勧めです。
選択講座<地学>では、我々が生きる地球に視点をあてて、その地球の内部や表層や外層について学習します。高1・高2で既習の物理や化学の応用的側面として、以下の地学的内容を取り扱います。
【高度教育プログラム(高2、高3合同)】
高2高3合同でのゼミ形式の授業として、<環境科学>と<地域自然研究>を行います。
<環境科学>では、環境科学と名をうっていますが、理系のみならず文系進学者も履修可能です。授業は講義形態とフィールドワーク形態の兼用で行われます。
現在、世間では様々な環境問題が話題となっていますが、その真相について科学的データをもとに再検証し、今後どのように対応していくのかを考えていきます。学外に出て施設を見学したり、学校や自宅周辺の環境調査や実験を取り入れているので、自主的に意欲を持って参加できるゼミ生を募集します。卒業前には各自(各グループ)でテーマを決め、調査した結果やそこから得られる考察をプレゼンテーションする機会を設けます。
<地域自然研究>では、学校周辺の地形・地質・気象・生物や、昔の人々の生活について、しばらく講義形式で説明します。その後、一人ひとり、自分の研究テーマ(学校周辺に限らない)を決めてもらいます。各自、図書館で資料を捜したりフィールドワークをするなどして調べ、2年生の3学期に中間報告、3年の2学期に論文形式にまとめます。論文を書き、皆の前で発表したり他人の発表を聞くことで、より深く学ぶ力をつけることをめざします。
英 語
本校がスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクールに
本校は文部科学省から「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(通称SELHi)」に指定されました。
SELHiとは、中学、高校を卒業したら、場面や目的に応じて外国人と英語で適切なやりとりができる人材を育成することを目的として、英語教育を重点的に行う学校を指定する取り組みです。本校では、「多元的なTBL(task-based learning:タスク中心学習)の導入により英語コミュニケーション能力の飛躍的向上を実現する授業法・教材・カリキュラムの開発および授業実践に関する研究」を研究課題として掲げ、実践的な課題に取り組んでいます。SELHiに指定されたことで、実践課題に対して指導にあたる教員間でしっかり情報を共有し、さらに他教科の教員も含めた学内の協力体制が強化されています。また、法政大学をはじめとした様々な専門の研究機関から指導、助言、評価を直接受けています。私たちの取り組みが専門的観点から常に評価され、そのことが毎日の教育活動にフィードバックされ、皆さんの英語力の向上に活かされるのです。
・本校での英語学習
本校の英語学習の最終的な目標は、「英語で書かれた文章を読み、その内容を正確に把握し、それに対する批評を英語で書けるようになること」にあります。そのためには皆さんは常に「なぜ自分はそう考えるのか」ということを自分に問いかけることが求められます。自分で自分の意見の根拠が説明できなければ、それを他人に理解してもらうことなど到底不可能だからです。
本校では、SELHi研究指定校として、高校のカリキュラムに多読とwriting through reading(多読で身に付けた英語力を英語で書く力を伸ばすことに応用すること)を重点的な研究課題として組み込んでいます。また、それに合わせて中学のカリキュラムにも同様に研究課題を設定し、授業を実践しています。
大学入試問題をクリアすることだけを近視眼的な目標に据えて英語学習に取り組むのではなく、自分自身に問いかけ、それに対して自分で答えるという内的な活動を通して、今の自分を自分自身の力で開発していく力を身につけるようにしていきます。
【ファーストステップ(中1、中2)】
ここでは、中3での海外研修を具体的目標として設定し、英語を自分が実際に使うことを折に触れてイメージしてもらいながら学習に取り組みます。英語習得に必要な基礎トレーニングの時期として位置づけて、フォニックス、レシテーション(英文暗誦)、スピーチなど、音声を重視した授業を展開します。また、この時期には中学で学ぶべき文法事項や単語についても確実に習得することを目標として、単語ドリルや文法ドリルにも多く取り組み、ペンギンリーダーズの easy startsやレベル1の洋書をふんだんに読んでいきます。英会話の授業はクラスを半分に分けて少人数で行います。また、中2からの英語演習は少人数クラスで行います。
中2修了時には全員が英検3級を取得していることが目標です。
【セカンドステップ(中3、高1)】
自分が英語を実際に使う場面(高2、高3で設定されている選択授業や大学で学びたい事項、自分が参加する海外プログラム等)を具体的にイメージしてもらいながら学習に取り組みます。英語習得に必要な基礎的なトレーニング(音読、レシテーション、スピーチなど)は引き続き行います。高校英文法を高1修了時までにすべて習得し、ペンギンリーダーズのレベル2の洋書をできるだけ多く読んで語彙力の増強を目指します。同時に、高1修了時には 200語程度のグループプレゼンテーションができるようになること、100語程度のエッセイが書けるようにすることを目指します。
中3の英会話の授業と高1のオーラルコミュニケーションの授業はクラスを半分に分けて少人数で行います。また、高1の英語演習は少人数クラスで行います。 高1修了時には全員が英検準2級、TOEIC Bridge 130を取得することが目標です。
【高度教育プログラム(高2)】
ファーストステップ、セカンドステップで培った力を強固にしていきながら、より論理的なエッセイライティングが書けるようにすることが目標です。ペンギンリーダーズのレベル3の洋書をできるだけ多く読んで語彙力の増強を目指します。必修の英語演習は少人数クラスで行います。
また、英語を使って学べる分野を広げることも可能になります。たとえば、時事英語や原書講読、エッセイライティング、リスニング、留学準備など、自分の興味やニーズに合わせて講座を選択します。
高2修了時には全員が英検2級、TOEIC Bridge 140を取得することが目標です。
【高度教育プログラム(高3)】
200語から 300語程度の論理的なエッセイライティングが出来るようになることが目標です。ペンギンリーダーズのレベル3(あるいはレベル4)の洋書を出来るだけ多く読んで語彙力の増強を図ります。また、選択講座では、高校卒業後の進路やもっと先の自分の生き方を見据えて、自分に必要な英語の講座を受講します。たとえば、時事英語、原書購読、リスニング、エッセイライティング、留学準備、大学受験準備など、自分の興味やニーズに合わせて講座を選択します。 高3修了時には英検2級または準1級、TOEIC Bridge 150、TOEIC 450を取得することが目標です。
・タスク中心学習とは
本校が取り組む研究内容は、毎日の英語の授業の中で、あるいは、海外研修に向けての学習の中で、英語を使わなければ達成することが出来ないタスク(課題)に取り組ませることが、英語に対する積極性を高め、結果として理解度と定着度も高まる、ということを体系的に実証していくものです。 まず「タスク」とは何か、ということについてです。たとえば、本校のこれまでの取り組みの中からもっともわかりやすい具体例を挙げると、海外研修で訪れた先で初めて訪れる町を知る目的で行ったオリエンテーリングがあります。最初にその町の地図とその町に関わるクエスチョンが英語で書かれたシートが渡されます。そのシートにある問題や指示(「学校の前の通りを右に曲がったところにあるファーストフード店の名前は?」「その店から3ブロック先にあるパン屋に売ってあるソーセージロールの値段を店員に聞きなさい」「郵便局に行って絵葉書一枚とそれを日本に送付するための切手を一枚買いなさい」など)に答えていくうちに町を一周する、というものです。さらに、オリエンテーリングから帰ってきたら、自分のことを家族にあてて英語で葉書を書きなさい、という課題も与えられます。このオリエンテーリング中、どの場面でどのような表現・文法を使えばいいか、ということを実感しながら生徒は自主的に英語を使っています。このように英語を読んだり英語を使って人と話をしたりしない限り、達成できない課題に取り組むことが本校が考えるタスクです。 普段の学校の授業の中での取り組みの例としては、身の回りにあるものを実際に提示しながら英語でプレゼンする、自分の好きなものについてその理由も述べながら人に説明する、ある論説文を読んでその主張に対する自分の考えを英語で述べる、などといったことをタスクと考えます。
・学校で受験できる英語資格テストとその目的
本校では、英検のほか、TOEIC Bridge、GTECなどの資格試験を、校内で受験できるようにしています。現在法政大学ではすべての入学生にpre-TOEFL level 2の受験を課していますが、これについては法政大学の3付属校の中で本校が最も早く校内受験を実施し、併せて対策講座を開講しました。学校の授業と家庭学習をもとにした英語学習によって、自分の英語コミュニケーション能力が客観的な尺度でどのくらいの位置にあるかを、学校生活の中で常に検証できるような環境が整っているのです。ところで資格試験を受験するのは、単に自分の力をチェックすることだけが目的ではありません。結果(合否やスコア)を出して終わり、とするのではなく、本校ではその結果をデータとして蓄積し、またテストによっては学習習慣や基礎学力に関する他のデータとも照合させて、皆さんがどのような課題を抱えているのか、そしてその課題を具体的にどのように解決していくのかを、担当教員が細かく検討しています。その結果は、授業や英語教育の様ざまな取り組みにフィードバックされ、また皆さん一人ひとりの課題の克服のための明確なアドバイスにつながっています。 また、これらの英語資格試験では、英語を使って現時点であればどんなことができそうなのか、現時点からどのくらいスコアがあがると(英語力が上がると)英語を使ってできることがどのくらい広がるのか、などを知ることができますので、自分の将来の進路を考えるときに一つの指標となります。たとえば、欧米の4年制大学に入学できる、欧米の語学学校で授業についていくことができる、ホームステイができる、英語で字幕なしで映画を見ることができる、などといった具体的な言葉で自分の英語の力を知ることができるのです。したがって、自分の将来像に照らした場合、自分はそのレベルに達しているのかいないのか、達していないのであればそのレベルまで自分はあとどのくらい努力すればいいのか、自分はどのような学習をすればいいのか、といった具体的な指標を得ることもできます。このように、「自分で課題を与えてその目的のために英語を勉強する」ようになるためのシステムも整っているのです。
法政大学中学校 トピック
- 週6日制。 3学期制。
- 2007年に三鷹市に移転。男女共学化。
- 校庭は全面人工芝。
- 奨学金制度あり
- 学習支援室あり
- クラブ数や約20。女子生徒向けに茶華道部クラブなどが新設されている。
- 昼食は原則弁当持参。食堂利用可。週1回ランチ給食あり。
- 中学2年3学期に全員参加のオーストラリア語学研修あり。
代表的な行事・修学旅行 |
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オリエンテーションキャンプ、スキー教室、林間学校、文化祭、東京ウォーキング(中1) など 修学旅行(中3)は広島・長崎方面 |
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