甲南女子中学校

教育理念

○校訓　　　 清く・正しく・優しく・強く

○建学の精神　　　　 まことの人間をつくる

○教育方針
全人教育・・・智・徳・体の円満な発達をはかり、人格第一の教育に徹し、誠実にして気品ある女性を育成する。
個性尊重・・・個性を尊重して、それぞれ天賦の資質を豊かに伸ばす。
自学創造・・・ 自学創造の学習態度を養い、真の知識技能を体得させる。

沿　革

大正9年（1920）4月、甲南の前身である甲南高等女学校が誕生しました。
当時官公立の学校で多く見られたドイツ流の画一的な教育に対し、英米流の自由主義思想に範を取った、新しい創造教育の実践をめざしての開校でした。
それはまた、大正デモクラシーが生んだ新教育の実践でもありました。 大正12年（1923）、初代専任校長として表甚六が着任し、以後22年間本校の校長として教育に当たりましたが、その間、表校長の頭から片時もはなれることのなかった大命題は、"女性として豊か
な教養を身につけ、すぐれた品性を備えた気品ある女性をどうしたら育てられるか"でした。そしてそこから徳育を重視する教育の実践が始まり、また「全人教育・個性尊重・自学創造」という今も変わらぬ本校の教育方針が固まっていきました。
以来90年、その間には谷崎潤一郎の小説「細雪」にも描かれた昭和13年（1938）の阪神大洪水による被害、そして昭和20年（1945）の空襲による校舎の全焼という不幸もありましたがそれを乗り越え今日に至っています。

1920年（大正9）　甲南高等女学校開設
1923年（大正12）　表甚六氏が初代専任校長に就任
1924年（大正13）　校訓を制定し、校章を象徴化
1927年（昭和2）　 第一校歌制定
1929年（昭和4）　校旗制定
1938年（昭和13）　阪神大水害により校舎埋没
1942年（昭和17）　専攻科を設置
1945年（昭和20）　空襲により全校舎焼失
1947年（昭和22）　中学校を併設（高等女学校1・2・3学年切替え）
1955年（昭和30）　甲南女子短期大学開学
1964年（昭和39）　甲南女子大学開学
1968年（昭和43）　甲南女子中高等学校が新校舎（現在地）に移転
1995年（平成7）　 阪神・淡路大震災により校舎に損傷を受ける
2000年（平成12）　創立80周年記念式典挙行
2001年（平成13）　文科省より環境教育研究開発校の指定を受ける（甲南三学園共同）
2007年（平成19）　甲南女子大学に看護リハビリテーション学部を設置
2008年（平成20）　甲南女子中高に普通科新コースを設置。Sアドバンストコースとスタンダードコースの2コース体制となる

教育の特色　

○教育について

◆３つの段階、２つのコースで希望の道へ。
両コースともに６年間、約３５人の少人数クラスできめ細かい指導を行います。 甲南女子の教育システムは、一人ひとりが自立するために考えられたものです。 基礎をしっかりと身につけ、自ら学ぶ姿勢をつくりながら、応用できる力を養っていきます。
成長段階に適した学習方法、生徒の目標に合わせたコースで、思いどおりの将来を描くために親身になって指導します。

Sアドバンストコース
・中高６年間で、国公立大学進学に配慮したカリキュラム。
・土曜日授業を含む週６日制で、５教科の時間割を増加。
・高等学校からは、文系・理系別で履修科目を分けて授業。 スタンダードコース
・多彩な選択授業（特に高３では１０人未満でも開講）で、国公立文系・理系から私立文系・理系など、さまざまな進路希望に対応。
・2012年度（中３）から、土曜日授業を含む週６日制に移行します。
※中学１・２年終了時に、Sアドコース変更試験を受けることができます。

◆外国語教育・国際理解教育
世界と交流できる語学力とコミュニケーション能力が高まる。
グローバル化が進む中、幅広い視野を身につけるために、コミュニケーションの基礎となる語学力を育成。
興味を高めながら、単に話すだけでなく自己表現力を身につけるプログラムを用意しています。

◇外国語教育
・英語上達に欠かせないリスニング能力を養成。
中学1年から高校1年の間はネイティブスピーカーによる英会話授業を実施。更に中学1・2年では、設備・機器が充実したLL教室で、 英語の発音に耳を慣れさせます。徹底した訓練により、英会話の能力をしっかりと身につけます。

・コミュニケーションを考えた少人数授業。
1クラス10〜20名程度で編成。一人ひとりとコミュニケーションを取りやすい環境で、 英語を学ぶ楽しさを実感しながら学力の定着を図ります。また、大学受験に備えて中学3年から高校の内容を学習します。

・資格対策や第2外国語も充実。
特別講座や面接演習を行うなど、「TOEICR」や英検各級の取得を支援。「TOEICR」800点以上を獲得する生徒や、中学で英検2級、 高校で準1級を取得する生徒も少なくありません。また、中国語・フランス語の選択授業を実施。少人数でも開講しています。

◇国際理解教育
留学は外国の言語や人と触れ合うチャンス。学校で学んだ英語を現地で試すと、本当の語学能力が高まります。
・短期研修プログラム
短期研修制度は約2週間。6つのプログラムから自由に選択できるシステムです。 中学・高校の6年間を通じ、各学年のレベルに応じた多様な異文化交流・語学習得の機会があります。

・交換留学生の受け入れ
姉妹校や各種留学機関を通じて、留学生を積極的に受け入れています。生徒たちは海外へ留学しなくても異文化に触れることができ、 多様な価値観を理解しながらグローバルなコミュニケーション能力を養えます。

◆IT情報教育
充実した環境で、実践的な技能を身につける。
さまざまな情報を収集したり、自分からも情報を発信することができるのがコンピュータの魅力。
その特性を十分に引き出せるように、これからの情報社会に重要なコンピュータ・リテラシー（使いこなす能力）を養成します。

◆総合学習・環境学習
生徒一人ひとりの個性・意欲を伸ばしていく。
学びの本質は、自分たちで興味を持って学んでいくということ。
普段の学校生活では出会わない世界や人と触れていくことで、視野が広がるだけでなく「もっと知りたい」という意欲が生まれます。
・環境・人権教育への取り組み
総合学習や道徳・ホームルームなどを通じて、環境・人権についての考えを深めます。 「共に生きること」を実感し、さまざまな実践を通じて「自然・人・社会との共生」の心を育んでいきます。

○進路について

◆サポート体制
気づきの機会を設け、一人ひとりが「生き方」を考えます。
・保育体験学習
保育士の仕事を経験し、子どもたちと触れ合うなかで、責任感や思いやりなど多くのことを学びます。また、親の愛情にも気づく機会です。

・卒業生の講演会
卒業生が自分の学校生活を振り返り、どのように進路を選べばいいかを実体験に基づいてアドバイスします。

・高１スプリングセミナー
卒業生がチューターとして参加。高校生活での学習方法について、より身近な視点からアドバイスをもらうことで、学ぶ意欲が高まります。

・高大連携
甲南女子学園10年一貫教育推進の観点から、甲南女子大学の行う講義を高校2年・3年生の生徒が受講できる「高大連携講座」（1年間）を実施。幅広い分野の学問から講座を選択でき、自らの興味を深く掘り下げることができます。
※受講した生徒が甲南女子大学に入学した場合、大学の卒業に必要な単位として認定されます。

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