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   龍谷大学付属平安中学校 インタビュー 


  龍谷大学付属平安中学校 インタビュー 

 

 


京都 龍谷大学付属平安中学校 安井大悟校長先生

 

 

 京都 龍谷大学付属平安中学校 安井大悟校長先生 インタビュー 

 

龍谷大学付属平安中学校・高等学校は2003年に男女共学校に、2008年に龍谷大学付属平安中学校・平安高等学校になりました。付属校と言いましても、絶対に龍谷大学に進学しなくても良いのです。ただ、龍谷大学と平安中学校・高等学校も「建学の精神」は同じなので、同じ建学の精神の大学に進学する方が人間として、まっすぐに成長するのではないかと思っています。昨年は450名中で約260人の生徒が龍谷大学に進学しています。

学びのコースは3コースあります。「プログレスコース」、「クリエイトコース」、「アスリート」です。プログレスコースは国公立大学・難関私立大学進学コース、クリエイトコースは龍谷大学進学コース、アスリートはスポーツコースで硬式野球部生だけで編成されたクラスです。スポーツコースではありますが、真のアスリートとして、メンタル面を鍛えるとともに授業もおろそかにしません。

クリエイトコースには龍谷大学との連携科目があります。高校3年生では理系では「理数研究」、文系では「現代を学ぶ」といった教科を超えた高大接続型授業を受講します。龍谷大学に進学希望の生徒には必修の科目です。「現代を学ぶ」では新聞から題材を探し政治や世界情勢など様々なテーマで研修しますし、「理数研究」では理科と数学の垣根を越えて研究して、大学の講義を味わうことが出来ます。

プログレスコースでは、高校3年生になると国公立大学文系・難関私立大学文系、国公立大学理系・難関私立大学理系の4コース・クラスに分かれ、志望大学・学部のセンター試験科目や二次試験対策、難関私立大学の過去問演習などを中心に効果的なカリキュラムを編成し授業を受けています。

我が校の特徴は、先生と生徒の距離が近いことです。平安名物である「オープンスペース職員室」がその典型ですね。これは、職員室の中に生徒が座れる椅子と机があって、ここで勉強できるのです。100人の先生が常駐する職員室ですから、勉強してしてわからないことがあれば、いつでもどの教科の先生にも質問することが出来ます。家庭教師のようにマンツーマンで指導を受けることが出来るので、生徒には好評です。

 

「私学に行くと言うことは「私学色」と付けると言うことだと思います。平安中学校・高等学校の色は「緋色」です。そして、緋色は「仏様の心」です。仏教の言葉に「応病与役」という言葉がありますが、生徒一人ひとりの心にその子なりの色が付いていくのです。そして、人生のどこかでその色が出ます。いつか「君も平安出身か?」という出会いがあると思います。たとえ、そういう出会いが無くても、卒業生が息子さんや娘さんを連れて帰ってきます。自分の子どもを行かせたい学校なのです。それも、平安色が付いている証だと思います。」

 

「中学校・高等学校の生徒さんへの、心のケアはどうしているのですか?」と、質問してみました。
安井大悟校長先生は、
「中学・高校は思春期です。親の背中を見る歳です。人間としての生き方、父親像そして母親像を打ち立てていく歳なのです。これからの人生を左右する大切な時期です。ですから、心のケアは、絶対に必要です。
本校では、中高生の心のケアの一つを、「異世代交流」という形で行っています。少子化の時代です。小さい子の面倒をみるという体験をせずに成長するお子さんや、目上の者に遊び方やリーダーシップの取り方を伝授してもらったという体験をしていないお子さんが増えています。そこで、中高一貫校の特徴を活かして、クラブにおいて中高生が一緒に練習しています。これが異世代交流です。同じ年代の者ばかりではなく、異年齢の人と接することによって、考えがしっかりしたものになります。簡単に言うと、中学1年生で先輩に、大人に憧れる。これが大切なのだと思いますね。


インタビューの途中で安井大悟校長先生は、「僕は人材と言う言葉は嫌いなんです。」と仰ったので、インタビューの後で、何故、「人材」と言う言葉が嫌いなのかをお聞きしました。安井大悟校長先生は、
「人材と言うのは、人を材料として見ているということでしょう。人は決して材料ではありません。だから、人材と言う言葉が嫌いなんですよ。「人」、「人間」と呼んでほしいのです。本願寺にもかけあって、本願寺から発信するものには「人材」という言葉は使用しないようになったんですよ。」

企業は「人材を採る」と言います。「人材」と言うことは、いつでも取って代わるものがあると言うことです。材料だから、心を見ていません。心を見てくれたら、互いに尊敬する人間として接するはずです。

 

龍谷大学付属平安中学校・平安高等学校のホームページはこちら



感想
安井大悟校長先生はとても穏やかな先生で、その穏やかさで学校全体を包んでいらっしゃいました。
だからなのか、休み時間も、驚くほど静かで、甲子園でのあの応援パワーは感じられませんでした。でも、学校行事での生徒一丸になって突き進む力は目を見張るものがあるそうなので、平安中学・高等学校の生徒さんは、パワーを発揮する時と場所を知っているのだと思います。 

 

 

平安高校は、硬式野球部だけでなく、軟式野球部、フェンシング部、剣道部、柔道部、チアダンス部等の運動部も活躍しています。フェンシング部には、北京オリンピック大会フェンシング男子フルーレ個人で、日本フェンシンフ史上初の五輪メダルである銀メダルを獲得した太田雄貴選手が在籍していました。いまでも、時々、平安高校に現れて、後輩の指導をしているそうです。オリンピック選手に指導していただけるなんて、素晴らしいですね。
オープンスペース職員室です。 広い図書室  自習室もあります。
体育館です。現在、3つの体育館があるそうです。 明るい食堂です。 食べ盛りの生徒さん達に美味しくてボリュームたっぷりのものを提供しようと、 職員さん達も頑張っています。

 

取材協力: けいkids+

  

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